この記事では、「遠慮」という言葉の意味や類語などについて分かりやすく説明していきます。
「遠慮」という言葉の意味
「かけはなれている」さまや「空間的や時間的に隔たっている」様子などを表す「遠」という語と、「思いめぐらす」や「考える」などを表す「慮」という語を組み合わせた「遠慮(えんりょ)」という言葉は、元々は遠い先のことまでしっかり考える状態を示す意味合いで使われており、転じて「すぐに行動をとらない」さまや「控えめな態度をとる」様子などを表すようになりました。
「遠慮」という言葉の1つ目の意味は、「他人に対する言動を慎んで控える」です。
2つ目は「必要以上に出しゃばらない」さまや「辞退する」様子などを示す意味合いで用いられています。
「遠慮」の類語や言い換え
「遠慮」という言葉の類語や言い換えは以下の通りです。
・『謙虚(けんきょ)さ』
けっしておごり高ぶらずに、常に控えめな態度で人に接する態度や性質などを指して使われる言葉で、「ひかえめでつつましやかな」さまや「素直に相手の意見などを受け入れる」様子などを表す表現になります。
・『慎み深い(つつしみぶかい)』
「軽はずみな言動をしない」さまや「遠慮がちで控えめな」様子などを表し、図々しい態度や出過ぎた真似などをしないようにいつも心がけている性質を指して用いられる言葉です。
・『躊躇(ちゅうちょ)』
「あれこれ迷って決心できない」さまや「なかなか踏ん切りがつかない」様子などを表す言葉で、ある事を決める際に考え抜いて悩んだ末に行動に移せない状態を表す文言になります。
・『節度(せつど)』
「行き過ぎのない適当な加減」や「度を越さない適切な」様子などを表す言葉で、自分がやりたいと思うことでも、他人に迷惑をかけないように良識の許す範囲内で行うさまを示す表現です。
「遠慮」の類義語
「遠慮」の類義語は以下の通りになります。
・『忖度(そんたく)』
「他人の気持ちをおしはかる」さまや「おかれた状況に相応しい言動をとる」様子などを表し、人の内心を察してうまく取り計らったり、その場の空気を読んで相応しい対処をしたりする際に用いられる表現になります。
・『義理立て(ぎりだて)』
「相手に対する義理を堅く守る」さまや「付き合う上で必要な儀礼や行動を重んじる」様子などを示す言葉で、人との付き合いや受けた恩義などに対して、それらに見合う行為や思いなどでこたえる意味合いで使われています。
・『気兼ね(きがね)』
「他人の思いや気持ちなどに気をつかう」さまや「相手に対する控えめな言動」などを示す言葉で、遠い先々のことや、相手の気持ちなどをおしはかる意味合いで使われる文言です。
・『消極的(しょうきょくてき)』
「自分から進んで物事をしない」さまや「行動的ではなく後ろ向きな」様子などを示す言葉で、何に対しても自ら進んで行わない性質や態度などを指して用いられる表現です。
まとめ
今回は「遠慮」という言葉について紹介しました。
「遠慮」という言葉の本来の意味や類語などをよく理解して、日常的に使いこなせるようにしましょう。