「辺境」と「僻地」はいずれも場所や土地に対して使われる熟語ですが、意味の違いはあるのでしょうか。
この記事では、「辺境」と「僻地」の違いを分かりやすく説明していきます。
「辺境」とは?
「辺境」は「へんきょう」と読む言葉で、「中央から遠い距離のところに位置する地帯」「国境」を意味します。
漢字の「辺」には「ほとり」「ふち」「果て」といった意味があり、「境」には「区切り目」「区切られた土地」「置かれた状態」などの意味が含まれています。
「僻地」とは?
「へきち」と読む「僻地」は、「都会から遠い距離のところに位置する土地」「へんぴな場所」といった意味がある言葉です。
「僻」は「一方に偏る」「中央から離れた土地」などを表し、「地」は「場所」「土地」「大地」といった意を示します。
「辺境」と「僻地」の違い
「辺境」も「僻地」も「中央や都会から遠く離れた土地」という意味合いを持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「辺境」は「中央から遠く離れた土地」を意味し、「国の果て」や「国境地帯」という意味合いが含まれる言葉です。
一方、「僻地」は「都会から遠方に離れた土地」を意味し、「へんぴな場所」「交通などが不便な場所」といった少々ネガティブなニュアンスが感じられる言葉といえます。
「辺境」の例文
「辺境」は「辺境の地」や「辺境で暮らす」などのように用います。
どちらかというと報道や文学などの分野で耳にする機会が多いかもしれません。
・『辺境の地に足を運ぶ』
・『彼らは長年辺境で暮らしている』
「僻地」の例文
「僻地」は「僻地での〜」や「僻地を開拓する」のように使用します。
「辺境」に比べると口語で使用される機会が多い言葉とされています。
・『医師たちは僻地での医療環境を大幅に改善した』
・『山間の僻地を開拓する』
まとめ
「辺境」は「中央エリアから遠く離れた地域」「国境」を示し、「僻地」は「都会から遠く離れた地域」「へんぴな場所」を示します。
双方の意味や使い方を理解して、場面に合わせて使用しましょう。
ぜひ熟語を使い分ける参考にしてください。