「経過」と「満了」はいずれも時間や期間に対して使われる言葉ですが、細かな意味が異なるため使い分けが必要です。
この記事では、「経過」と「満了」の違いを分かりやすく説明していきます。
「経過」とは?
「経過」は「けいか」と読む言葉で、「年月や時間が過ぎること」や「ある物事の状態や変化、進行などの具合」を意味する言葉です。
そのほか、「ある段階や場所を通り過ぎること」「大きな天体の前方を小さな天体が通過する現象」という意味も持っています。
漢字の「経」には「上下または南北の方向」「道筋をたどる」「営む」といった意味があり、「過」には「通り過ぎる」「時がたつ」「甚だしい」などの意味が含まれています。
「満了」とは?
「まんりょう」と読む「満了」は、「定められた一定の期間が終わること」を意味する言葉です。
「満」は「満ちる」「いっぱいになる」「行き渡る」などを表し、「了」は「終わる」「明らか」「ハッキリとさとる」といった意を示します。
「経過」と「満了」の違い
「経過」と「満了」の違いを分かりやすく解説します。
「経過」は「時間または年月などが過ぎること」「ある物事における状態や進行などの具合」といった意味があるほか、「特定の場所や段階を通り過ぎること」「小さな天体が大きな天体の前方を通過する現象」を示す場合もあります。
一方、「満了」は「予め決まっていた期間が終わること」という意味があり、何らかの期間が残らずに全て終わる際に使われます。
「経過」の例文
「経過」は「〜が経過する」や「〜の経過」などのように用いられます。
また、「〜経過」のように他の言葉と組み合わせて使うケースもあります。
・『あの事故から10年が経過する』
・『治療後の経過は順調です』
・『決勝戦の途中経過をチェックする』
「満了」の例文
「満了」は「〜が満了する」のように使用されます。
こちらも、「〜満了」のように他の言葉と合わせて用いる場合があります。
・『役員の任期が満了する』
・『派遣社員の契約期間が満了する』
・『任期満了に伴う選挙が実施された』
まとめ
「経過」は「年月や時間が過ぎること」「物事の状態や変化、進行の具合」などを意味し、「満了」は「定められた一定の期間が終わること」を示します。
両者の使用例も参考にして、シチュエーションに合わせて使い分けてください。