「基本給」と「手取り」はどちらもビジネスに関係する言葉ですが、意味が異なるため区別して理解しておく必要があります。
この記事では、「基本給」と「手取り」の違いを分かりやすく説明していきます。
「基本給」とは?
「基本給」は「きほんきゅう」と読む言葉で、「手当などを含めない基本となる賃金部分」を意味し、「本給」などと呼ばれることもあります。
「基本」には「行動や判断などの拠り所となる大元」という意味があり、「給」には「給料」「手当」「金品を与える」などの意味が含まれています。
「手取り」とは?
「てどり」と読む「手取り」は「給与などから税金や社会保険料等を控除した金額」を意味し、「可処分所得」とも呼ばれます。
江戸時代、農民が徴収された税金の中で手元に残った金額のことを「手取り」と読んだことがきっかけで誕生した言葉といわれています。
「基本給」と「手取り」の違い
「基本給」も「手取り」も「会社などから支払われる賃金や給与」に関係する意味を持ちますが、次のような違いがあります。
「基本給」は「基本的な賃金」という意味があり、時間外手当や通勤手当などの諸手当を除外して支給される金額のことを指します。
「基本給」は企業ごとに基準が定められており、年齢や学歴・勤続年数といった属人的要素から決定する「属人給型」、職種や職務能力・業績などから決定する「仕事給型」、属人給型と仕事給型を組み合わせて決定する「総合給型」といった種類があります。
また、「基本給」は「賞与」や「退職金」などの算定基礎金額としても使用されています。
一方、「手取り」は「給与などから税金や社会保険料といった控除額を差し引いた金額」で、「企業などから銀行口座に振り込まれる金額」を意味します。
具体的には、企業などから支給される額面給与から、厚生年金や健康保険料、雇用保険料、所得税、住民税などが差し引かれた金額のことを指します。
一般的には、額面給与の75〜80%程度が「手取り額」になるといわれています。
まとめ
「基本給」は「諸手当などを含めない基本となる賃金部分」を示し、「手取り」は「給与などから税金や社会保険料等を控除した金額」を示します。
双方の特徴についてもチェックしておきましょう。
ぜひ参考にして給与明細を見る際に役立ててください。