この記事では、「紹興酒」と「老酒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「紹興酒」とは?
中国の醸造酒で、蒸した糯米と麦麹・酒薬を混ぜて仕込み、発酵させて濾過したものを意味する言葉です。
酸味があり黄褐色を呈し、長期間熟成したものは「陳年紹興酒」もしくは「老酒」と呼ばれます。
色や香りのほか、味の全体のバランスが整っており、料理にも使用可能で、甘味・酸味・苦味・辛味・旨味・渋味の六味を楽しめます。
アルコール分を多く含んでいるため、加熱しない料理に使うときは、一度鍋などで煮こんでアルコールを飛ばす「煮切り」のひと手間が欠かせないと考えられます。
「老酒」とは?
中国酒の中でも醸造酒にあたる「黄酒」の一種を意味する言葉です。
具体的には、黄酒を3年以上熟成させたものを、「老酒」と呼びます。
黄酒は米や麦麹、酒薬などを原料として作られ、その中でも老酒は長い熟成期間を経ています。
また、「老酒」は、琥珀色であり香りが強く、甘くてまろやかな味わいを持ちます。
「紹興酒」と「老酒」の違い
「紹興酒」と「老酒」の違いを、分かりやすく解説します。
「紹興酒」と「老酒」は、どちらも中国の黄酒の中でも、とりわけ興味深いお酒を意味する言葉ですが、それぞれに異なる特徴があります。
「紹興酒」は、黄酒の一種で、浙江省紹興市で醸造されるものです。
長期熟成された黄酒の一部であり、とりわけ、浙江省紹興市で作られるものを指すため、生産地に特徴があります。
名水を使用し、さまざまな薬草を使って醸造され、漢方薬としても扱われることがあります。
その一方で、「老酒」は、中国酒の中でも醸造酒に分類される「黄酒」の一種のことです。
黄酒を3年以上熟成させたものを「老酒」と呼びます。
飲みやすく、長い熟成期間により、琥珀色で香りが強く、甘くまろやかな味わいに仕上がります。
このように、「老酒」と「紹興酒」は、どちらも「黄酒」の一種であり、熟成期間や生産地による違いがあります。
飲み比べて、その風味と香りを楽しんでみましょう。
まとめ
「老酒」は、3年以上熟成させたものであり、「紹興酒」は、一般的に数年から数十年の熟成期間を経ています。
また、「紹興酒」は、浙江省紹興市で醸造される黄酒のみを指し、「老酒」は他の地域でも作られることがありますが、紹興市で作られたものもまた老酒となると考えられます。