この記事では、「カルパッチョ」と「マリネ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「カルパッチョ」とは?
「カルパッチョ」とは薄くスライスした牛肉、海鮮などを並べ、その上にソース、チーズ、ハーブなどをかけた冷菜のことです。
これはイタリア料理のひとつで、“Carpaccio”(カルパッチョ)という料理名は、15世紀に活躍した画家“Vittore Carpaccio”(カルパッチョ・カッチーニ)が好んで食べていたことに由来するといわれています。
日本では、魚やホタテなどの刺身を薄くスライスし、その上にドレッシングのようなソースをかけた「カルパッチョ」がイメージされますが、元祖の「カルパッチョ」は牛ヒレ肉など赤身の生肉を薄くスライスし、その上にパルミジャーノ・レッジャーノをかけたものとなっています。
生魚を使った「カルパッチョ」は日本のシェフによって考案されました。
日本では、火の通っていない肉よりも生の魚を使った料理のほうが好まれることから、海鮮を使った日本独自の「カルパッチョ」が生まれ、広く親しまれるようになりました。
「マリネ」とは?
「マリネ」は、酢、油、香辛料などで作った調味液に野菜、魚、肉などの漬け込む調理法のことです。
これは調理法のひとつで、フランス語で“marinade”(マリネ―ドまたはマリナード)と呼ばれる調味液に野菜、魚、肉などをひたし、漬けこむことを意味しています。
日本では調味液をマリネ液、マリネ液に漬け込む調理法や料理そのものを「マリネ」と呼んでいます。
マリネ液は、酢、オリーブオイルに塩、白ワイン、レモン汁、香辛料やハーブなどを加えて作ったもので、食材を漬けることで味がしみる、柔らかくなるといった効果が生まれます。
食材は主にたまねぎ、ピーマンやパプリカ、ハム、スモークサーモンなどが用いられ、漬ける時間が長くなるほど味がしみて美味しくなります。
「カルパッチョ」と「マリネ」の違い
「カルパッチョ」と「マリネ」の違いを分かりやすく解説します。
これらは野菜や魚を使った冷菜という点が共通し、互いに似ているイメージが持たれがちです。
ただし、名前の意味、使われる食材や調理法などは異なります。
まず、「カルパッチョ」はイタリア料理の名前ですが、「マリネ」は調理法という違いがあります。
また、「カルパッチョ」は生の肉、魚などの上からソースやチーズをかけて作りますが、「マリネ」は調味液に食材を漬け込むことを指し、調理の仕方が違います。
「カルパッチョ」は人名に由来していますが、「マリネ―ド(マリネ)」は塩分を含んだ水に漬けて作るので、海を意味する“marine”(マリン)に由来しています。
まとめ
「カルパッチョ」は生の肉や魚の上にソースなどをかけたイタリア料理、「マリネ」は野菜、魚、肉などを調味液に漬ける調理法です。
同じような料理と思われがちですが、特徴を比べてみると様々な違いがあることが分かります。