この記事では、「いわゆる」という言葉の意味や類語などについて分かりやすく説明していきます。
「いわゆる」という言葉の意味
「いわゆる」という言葉は漢字表記にすると「所謂」となり、漢文で使われ始めたこの言葉は、日本では奈良時代の「日本書紀」に登場している言葉です。
漢文における日本語訳では「言うところ」という意味で使われており、そこから「世にいわれている」や「世間でいう」などを表す言葉として広がっていきました。
「所詮(しょせん)」という言葉と混同されやすいので使う際には注意が必要になります。
「いわゆる」という言葉の1つ目の意味は、「世間一般に言われる」です。
2つ目は「すでに周知の」や「言うまでもない」などを表す意味合いで使われています。
「いわゆる」の類語や言い換え
「いわゆる」という言葉の類語や言い換えは以下の通りです。
『俗(ぞく)に言う』
「世間一般が言うところの」という意味で使われる言葉で、人に難しい言葉を説明する際や、通じにくい言葉を分かりやすい言い方に言い換える場合に使用される表現になります。
・『即(すなわ)ち』
前述した事柄を別の言葉で説明しなおす際に用いられる言葉で、「言い換えれば」や「要するに」などを表す表現です。
・『結局(けっきょく)』
元々は「囲碁で、1局を打ちおえた」際に使われていた言葉で、転じて「物事の終わり」や「ある結果や結論に行きつく」様子を表す言葉です。
・『詰まり(つまり)』
文字どおり「物が詰まること」を表す言葉でしたが、「様々な過程を経て、行きつく終着点や結果」などを意味する文言として重宝されています。
「いわゆる」の類義語
「いわゆる」の類義語は以下の通りになります。
・『罵(ののし)る』
「悪口を言い立てる」さまや「大声で言い騒ぐ」様子などを表す言葉で、ひどい言葉で相手をけなしたり、他人を罵倒する際に使われる表現です。
・『言(い)わば』
比ゆ的な表現で物事を分かりやすく言及する際に用いられる言葉で、「たとえて言えば」や「言ってみれば」などと言う意味合いで使われる文言です。
・『要するに』
「ここまで述べてきたことをまとめれば」や「かいつまんで言うと」などを表す言葉ですが、同じ会話の中で多用してしまうと失礼な印象を与えてしまう言葉なので、使う際には注意が必要になります。
・『換言(かんげん)すれば』
「別の言葉で言いかえれば」や「分かりやすく言うと」などを示す文言で、簡単な何かにたとえて言う際に用いられる言葉です。
・『早い話』
「要するに話をまとめると」や「簡単に言うと」などを表す言葉で、話を手短にすませるために、最初から要点を話す際に使われる文言になります。
まとめ
今回は「いわゆる」という言葉について紹介しました。
「いわゆる」という言葉の本来の意味や類語などをよく理解して、日常的に使いこなせるようにしましょう。