この記事では、「よって」と「ゆえに」の違いを分かりやすく説明していきます。
「よって」とは?
前に述べた理由から、後に述べる結論を導くときに使う接続詞を意味する言葉です。
漢字では「依って」や「因って」、「仍って」と書きますが、一般的にひらがなで書きます。
「ゆえに」とは?
前に述べた理由や原因によって、後に述べる結果や帰結が生じることを示すときに使う接続詞を意味する言葉です。
漢字では「故に」と書きますが、一般的にひらがなで書きます。
「ゆえに」は「よって」よりも硬い表現で、話し言葉ではあまり使用されないと考えられます。
「よって」と「ゆえに」の違い
「よって」と「ゆえに」の違いを、分かりやすく解説します。
「よって」と「ゆえに」は、どちらも接続詞で、前の文の理由や原因を示して、後の文の結果や帰結を表します。
しかし、使い方やニュアンスには違いがあります。
「よって」は、主に客観的な事実や論理に基づいて、結論を導くときに使用する言葉です。
数学や科学の証明などでよく見られます。
その一方で、「ゆえに」は、主に主観的な感情や判断に基づいて、結果や理由を表すときに使用する言葉です。
演説や文章などでよく見られます。
また、「よって」と「ゆえに」は、どちらも堅い言葉で、日常会話ではあまり使われません。
話し言葉では、「なので」「ですから」などのほうが自然だと言えるでしょう。
「よって」の例文
・『彼女はたゆまぬ努力を積み重ねたことによって、夢を実現できた』
・『彼が問題発言をしたことによって、会社のイメージは悪くなってしまった』
「ゆえに」の例文
・『この製品に希少な金属が使われている。ゆえに、値段も非常に高いのだ』
・『我思う、ゆえに我在り』
まとめ
「よって」と「ゆえに」の違いは、前に述べた事柄が考えるまでもなく当然であるか、考えた結果当然であるかというニュアンスの違いにあります。
「ゆえに」は考えるまでもなくそうであるとわかっている場合に使用し、「よって」は考えた末、そうなるという場合に使用することが特徴的な言葉です。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。