この記事では、「そぐわない」と「相応しくない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「そぐわない」とは?
「そぐわない」とは、不適当なことをいいます。
その場に合わないように感じること、または似つかわしくないことの例えに使われています。
もともと「そぐわない」は「そぐう」の打消しの表現です。
「そぐう」は釣り合うこと、見合うことをいいます。
そのためどの角度から見ても釣り合わないこと、見劣りすることを「そぐわない」と呼んでいます。
「相応しくない」とは?
相応しくないは「ふさわしくない」と読みます。
身の丈に合っていないこと、その状況に合っていないと思えることが「相応しくない」です。
もともと「相応」は心のつり合いが取れているという意味があります。
そのため見ていて違和感があること、おかしいと思えることが「相応しくない」にあたります。
「そぐわない」と「相応しくない」の違い
「そぐわない」と「相応しくない」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも不自然さを感じる状況に使われています。
そぐわないは、つり合いが取れていないように思えることをいいます。
例えばこちらの思いと、先方の企画案が別の方向を向いていて、帳尻合わせができない時に使います。
一方で「相応しくない」は分不相応という意味合いも。
分不相応は自分の立場を越えているため、恐縮する気持ちをあらわします。
「相応しくない」特有の訳になるので覚えておきましょう。
「そぐわない」の例文
・『髪型と衣装がそぐわないので、ばつが悪い思いをした』
・『こちらの要望にそぐわないので、再度ご検討をお願いいたします』
「相応しくない」の例文
・『不祥事があったため、立場上相応しくないと授賞は取り消しになりました』
・『パーティに相応しくない服だったので、着替えに戻ることにしました』
まとめ
「そぐわない」と「相応しくない」の違いを解説しました。
表現の差を知って、言葉の技術を高めていきましょう。