この記事では、「苦戦」と「苦慮」の違いを分かりやすく説明していきます。
「苦戦」とは?
苦戦は「くせん」と読みます。
なかなか勝てない戦をあらわしていて、思うようにバトルが終わらない様子をいいます。
もがき苦しみながら、戦いを続けている状況を例えています。
「苦」という漢字には「悩む」という解釈もあるので、つらい気持ちで試合をしていることをいいます。
いざ大海に出た時に、自分の無力さを感じるのが苦戦といえるでしょう。
「苦慮」とは?
苦慮は「くりょ」と読みます。
うまいアイデアがないか、じっくり考えることをいいます。
この場合の「苦」は苦労するという意味があり、思い通りにならない状況に、胸を痛めるというニュアンスも含まれています。
また「慮」は「おもんばかる」という意味があり、考えを巡らす状況を含んでいます。
つらい状況を突破するために、暗やみを自分なりに歩いていくことが苦慮といえるでしょう。
一筋縄ではいかないこと、そんな状況でも何とか答えを探していく姿が苦慮といえるでしょう。
「苦戦」と「苦慮」の違い
「苦戦」と「苦慮」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも「苦しむ」という表現が混じっています。
大海原に追い出されてもがき苦しむ様子が、苦戦や苦慮といえるでしょう。
一方でその表現には、微妙な違いも。
苦戦はスポーツの試合、ライバル企業との競争など、戦う相手がいる時に使います。
競争相手がいる状況で不利な立場に追い込まれることが「苦戦」といえるでしょう。
一方で苦慮は、対応に苦しむ状況をいいます。
そのためライバルの有無は関係なく、ある問題が起こり、その対応に追われる様子をあらわしています。
「苦戦」の例文
・『ライバルが強かったため、思ったよりも苦戦しました』
・『例年よりも暖冬傾向ため、冬物衣料が苦戦しています』
「苦慮」の例文
・『大量に害虫が発生して、住民たちを苦慮させている』
・『思うように指導ができず、部下の育成に苦慮しています』
まとめ
「苦戦」と「苦慮」の違いを解説しました。
難解な表現の差を学んで、スキルの底上げをしていきましょう。