この記事では、「思い」と「心情」の違いを分かりやすく説明していきます。
「思い」とは?
「思い」(おもい)とは、「心の中で何かを思うこと、その思った内容」を意味しています。
「思い」の言葉には、「何かを思う心理的機能」と「心理的機能によって生まれる意志・感情・気分などの内容」といった意味合いが備わっているのです。
「思い」は多義的な言葉であり、「意志・感情・気分・喜び・悲しみ・物思い」などのさまざまな心の中の働きや内容の意味が含まれています。
「心情」とは?
「心情」(しんじょう)とは、「ある状況や人間関係における気持ち・感情」を意味しています。
「心情」という言葉は、「情趣的な感情・気分」といった意味のニュアンスがあります。
「心情」という言葉の意味の中心には、「情緒的・情趣的・感傷的・ロマンティック・状況や関係に際した場合の感情」などの意味合いがあるのです。
「思い」と「心情」の違い
「思い」と「心情」の意味の違いを、分かりやすく解説します。
「思い」という言葉は、「内面で何かを思うという心の働き」を示唆しています。
さらに「思い」は、「その心の働きの結果として生まれた内容」も含んでいる言葉です。
それに対して「心情」という言葉は、「何かを思うという心の動的な(ダイナミック)な機能」の意味までは持っていないという違いがあります。
また「思い」は「意志・希望・喜び・悲しみ・悩み」などの意味が含まれる多義的な言葉ですが、「心情」は主に「ある物事や状況に際したときの感情(感傷)・気持ち・気分」に意味の重点がある違いも指摘できます。
「思い」の例文
・『先輩の思いを受け継いで先端的なバイオテクノロジーの研究を続けてきました』
・『彼女の私への思いが痛いほどに伝わってきていたのですぐに別れることはできなかったのです』
「心情」の例文
・『小さな子どもがハイキングで道に迷ったときの心情を想像すると可哀相になりました』
・『心情的には彼の今までの勉学の苦労が報われて司法試験に合格してほしいと思っています』
まとめ
この記事では、「思い」と「心情」の意味の違いを詳しく解説しましたがいかがでしたか「思い」は「意志・希望・物思い・恋心・怒りなど心の中にある思い全般」を意味している多義性に特徴があります。
一方で、「心情」は「あるシチュエーションや関係性を前提とした情趣・感情や感傷・湧き上がってくる気分」などを指しています。
「思い」と「心情」の意味の違いや例文を調べたいときは参考にしてください。