「差異」と「増減」はいずれも物事に対して使用される言葉ですが、意味が異なるため区別して使う必要があります。
この記事では、「差異」と「増減」の違いを分かりやすく説明していきます。
「差異」とは?
「差異」は「さい」と読む言葉で、「複数の物事における違い」を意味します。
主に「比較する対象物が持つ相違点を明らかにする目的」で使用されることが多い言葉です。
漢字の「差」には「等しくない」「数量や質などの違い」「隔たり」といった意味があり、「異」には「別の」「異なる」「珍しい」などの意味が含まれています。
「増減」とは?
「ぞうげん」と読む「増減」は、「数量や程度などが大きくなる」「おごる」といった意を示す「増」と、「数量や程度などが少なくなる」「引き算」を表す「減」が組み合わさった熟語です。
「数量などが増えたり減ったりすること」または「増やしたり減らしたりすること」という意味があります。
「差異」と「増減」の違い
「差異」と「増減」の違いを分かりやすく解説します。
「差異」は「他のものとの違い」「ものとものとの相違点」を意味する言葉で、二つ以上の物事に対して使用されます。
一方、「増減」は「数や量などが増えたり減ったりすること」もしくは「増やしたり減らしたりすること」を意味し、単独の物事に対しても用いられます。
なお、両者共にやや改まった印象があるため、日常会話で使用される機会は少ないといえるでしょう。
「差異」の例文
「差異」は「差異がある」「〜の差異」などのように使われます。
ビジネスや教育など様々な分野で使用されている言葉です。
・『これらの製品には性能に差異がある』
・『僅かな音の差異を認識する』
「増減」の例文
「増減」は「増減する」や「〜の増減」のように用います。
こちらも多岐にわたる分野で目にする言葉といえます。
・『支出額はその月によって増減する』
・『入場者数の増減を報告する』
まとめ
「差異」は「複数の物事における違い」を示し、「増減」は「数や量などが増えたり減ったりすること」もしくは「増やしたり減らしたりすること」を示します。
両者の使用例もチェックし、それぞれ相応しい状況で使えるようになりましょう。