この記事では、「特性」と「個性」の違いを分かりやすく説明していきます。
「特性」とは?
「特性」とはそれが持っている特別な性質です。
これは個体ごとの違いではなく、その種類に分類されるものが共通して持っていて他の種類のものと比べると特別であることを指します。
たとえば人間は文明という大きな社会を作れるほど高い知能を持ちますが、これを「特性」と呼ぶのは人間という種族に広く当てはまる性質を指しており、人によって違う能力の違いとは関係ないからです。
「個性」とは?
「個性」とはそれが持っている特有の性質です。
種類や種族全体がもつ特徴ではなく、その中に含まれる個体の一つひとつが持っている、他の個体とは異なる性質を指します。
傍目には同じように見えても実際には微に入り細に入り調べれば異なる部分があり、その大なり小なり異なっている部分が「個性」です。
人で言えば頭がいい、足が速い、病気になりやすいなど、他の人と比べて良くも悪くも異なる点が「個性」になります。
「特性」と「個性」の違い
「特性」と「個性」の違いを、分かりやすく解説します。
その種類や種族特有で他の種類とは異なる性質が「特性」で、その個体特有で他の個体とは異なる性質が「個性」です。
「特性」はその種類のものに全体的に見られる性質を指すものであり、それに分類される個体ごとの差は問いません。
逆に「個性」はそれに分類される個体間で異なる部分を指す言葉であり、他の種類や種族のものとの違いは無関係です。
「特性」の例文
・『この樹脂が持つ特性をなにかに活かしたい』
・『これは比較的低温で融解する特性がある』
「個性」の例文
・『彼の個性はずば抜けた反射神経だ』
・『調子に乗りやすいのも個性の一つと言える』
まとめ
種類ごとの特別な性質が「特性」で個体ごとの特別な性質が「個性」と、両者は対象となる括りの大きさが違います。
まず他の種類と比べての特徴である「特性」が先にあり、その中で能力や性質などの差異である「個性」が生じているという関係です。