「統一」と「統合」はいずれも「統」という漢字が使用された熟語ですが、細かな意味合いが異なります。
この記事では、「統一」と「統合」の違いを分かりやすく説明していきます。
「統一」とは?
「統一」は「トウイツ」と読む言葉で、「物事をひとつにまとめること」「ひとつの系統や規格などの元に整えること」または上記のまとまりを意味します。
漢字の「統」には「おさめる」「ひとつにまとめる」「つながり」といった意味があり、「一」には「ひとつ」「最初」「ひとまとまり」などの意味が含まれています。
「統合」とは?
「トウゴウ」と読む「統合」は、「複数の物事を合わせてひとつにすること」を意味する言葉です。
「統」は「ひとつにまとめる」「おさめる」「つながり」といった意を示し、「合」は「二つ以上のものが一緒になる」「あつまる」「一致する」などを表します。
「統一」と「統合」の違い
「統一」も「統合」も「物事をひとつにすること」に関する意味を持つ点は共通していますが、次のような相違点があります。
「統一」は「物事をひとつの組織や系統、規格などの元に揃えること」という意味合いが強く、「ひとつにまとめ合わせて支配すること」のようなニュアンスで使用される場合もあります。
一方、「統合」は「二つ以上の物事を合わせてひとつにすること」を意味し、「複数のものを一緒にする」という意味合いがある言葉といえます。
「統一」の例文
「統一」は「〜を統一する」や「〜で統一する」などのように用いられます。
かしこまった印象のある言葉ですが、様々なシーンで使用されている言葉です。
・『文字の大きさとフォントを統一する』
・『彼女は白系の色で統一された着こなしをしていた』
「統合」の例文
「統合」は「〜を統合する」や「〜の統合」のように使われます。
ビジネスシーンなどで用いられる機会が多い言葉といえます。
・『来年度からA営業所とB営業所を統合する』
・『欧州の統合についての歴史を勉強する』
まとめ
「統一」は「物事をひとつにまとめること」「ひとつの系統や規格などの元に整えること」を示し、「統合」は「複数の物事を合わせてひとつにすること」を示します。
二つの熟語の意味や使用方法を理解して、場面に合わせて使い分けてください。