「次第」と「目次」はいずれも「次」という漢字が用いられた熟語ですが、意味が異なるため使い分けが必要です。
この記事では、「次第」と「目次」の違いを分かりやすく説明していきます。
「次第」とは?
「次第」は「しだい」と読む言葉で、「物事がおこなわれる時の順序」もしくは「物事の成り行き」「物事がある状態になるに至った理由」を意味します。
また、「ある人物の意向」「ある行為がおこなわれるままに」「ある動作が終わると直ちに」などの意味で使用されることもあります。
漢字の「次」には「二番目」「つぎ」「順序」といった意味があり、「第」には「物事の順序や段階」などの意味が含まれています。
「目次」とは?
「もくじ」と読む「目次」は、「書物の内容を表した見出しを順序立てて記したもの」または「題目や項目などの順序」を意味する言葉です。
「目」は「目で見る」「要点」「区分」といった意を示し、「次」は「つぎ」「二番目」「順序」などを表します。
「次第」と「目次」の違い
「次第」も「目次」も「順序」に関する意味を持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「次第」は「何らかの物事がおこなわれる時の順序」を意味し、主に式典やイベントといった催しでおこなわれる物事の順序を示す際に使用します。
「式次第」などと表されるのが一般的です。
「物事の成り行き」や「物事がある状態になるに至った理由」という意味もあり、前者は「事の次第を伝える」、後者は「そのような次第で明日は欠勤する」のように使われます。
また、「次第」は接尾語としての役割もあり、「あなた次第」や「彼女次第」のように「ある人物の意向」という意を示したり、「手当たり次第に」のように「ある行為がおこなわれるままに」という意味を表したりする場合もあります。
そのほか、「届き次第連絡する」のように「ある動作が終わると直ちに」という意を示す場合もあります。
一方、「目次」は「書物の内容の見出しを順序立てて配列したもの」や「項目などの順序」を意味し、主に「比較的長い本や書籍における内容の見出しを順序立てて並べたもの」のことを指します。
まとめ
「次第」は「物事がおこなわれる時の順序」や「物事の成り行き」「物事がある状態になるに至った理由」などを示し、「目次」は「書物の内容を表した見出しを順序立てて並べたもの」を示します。
「次第」に複数の意味があることも覚えておきましょう。
ぜひ参考にして、状況に合わせて使い分けてください。