「語る」と「喋る」はいずれも話すことに関する言葉ですが、詳細な意味合いが異なるため区別して使う必要があります。
この記事では、「語る」と「喋る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「語る」とは?
「語る」は「かたる」と読む言葉で、「話すこと」主に「ある程度まとまりのある内容を順序立てて他者に聞かせること」を意味します。
また、「物事における事情や意味などを自ら示す」や「節をつけて語り物を朗読する」などの意味で使用される場合もあります。
漢字の「語」には「話をする」「言葉」「物語」といった意味が含まれています。
「喋る」とは?
「しゃべる」と読む「喋る」は、「話す」や「ものを言う、述べる」ことを意味する言葉です。
そのほか、「口数が多く話す」「べらべらと話す」といった意味で使われることもあります。
なお、「喋」は「口数が多い」「踏む」などを表す漢字です。
「語る」と「喋る」の違い
「語る」も「喋る」も「言葉を使って他者に伝える」「話す」という意味合いを持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「語る」は「ある程度まとまった内容を他者に聞かせること」を意味し、話を聞こうとしている相手に対してまとまりのある内容を順序立てて話す際に使用します。
上記のほかに、「事情などを自ら示す」または「節をつけて語り物を朗読する」という意味も持っています。
一方、「喋る」は「話す」のくだけた表現としても知られ、主に雑談など軽い内容を話す際に用いられます。
また、「喋る」は「口数が多い」や「べらべらと口任せに話す」という意味で使われることもあります。
「語る」の例文
「語る」は「〜を語る」や「語るところによれば」などのように用います。
やや改まった印象のある言葉なので、普段の会話で気軽に使う機会は少ないかもしれません。
・『彼はその事件の詳細を淡々と語る』
・『彼女の語るところによれば、来年から新システムが導入されるらしい』
「喋る」の例文
「喋る」は「〜を喋る」「よく喋る」のように使用されます。
日常会話などで気さくに使える言葉です。
・『友人は英語とスペイン語とイタリア語を喋る』
・『彼らは休憩中よく喋るが、仕事中は無言で作業する』
まとめ
「語る」は「まとまりのある内容を順序立てて他者に聞かせること」「事情などを自ら示すこと」などを意味し、「喋る」は「話す」のくだけた表現であると共に「べらべらと口任せに話すこと」を意味します。
両者の違いを理解して、場面に合わせて使い分けてください。