この記事では、「耐震」と「制震」の違いを分かりやすく説明していきます。
「耐震」とは?
建物の壁に耐震壁を設置するなどして、地震による倒壊を防ぐ構造のことを意味する言葉です。
耐震設計では、構造物(建物や橋、ダム、道路などや機械)が壊れないように設計されます。
このような設計で生み出されたものを耐震構造と呼びます。
耐震構造の場合、建物自体は衝撃に耐えうる強固なものとなりますが、揺れ自体を軽減するわけではありません。
大きな地震の場合は、柱・梁・壁などの損傷や家具の転倒に注意しなければなりません。
「制震」とは?
建物内部にダンパーなどの制震装置を設置することによって、地震による振動の減衰を速める構造を意味する言葉です。
上階ほど揺れを抑えられるため、大型建築物から戸建て住宅まで採用されます。
また、「制震」は、少ない数のダンパーでも効率よく揺れを抑えることが可能です。
「耐震」と「制震」の違い
「耐震」と「制震」の違いを、分かりやすく解説します。
耐震と制震は、どちらも地震に対する建物の構造的な対策を指しますが、それぞれ異なるアプローチを取ります。
「耐震」は、建物を強くすることによって地震の揺れに耐える構造のことを表現する際に使用する言葉です。
壁に筋かいを入れたり、部材の接合部を金具で補強したりすることによって、建物全体をバランスよく補強します。
その一方で、「制震」は、建物内部にダンパーなどの制震装置を設置して、地震の揺れを吸収する構造のことを表現する際に使用する言葉です。
地震による振動の減衰を速め、建物本体へのダメージを減らします。
これらの構造は、地震に対する対策としての選択肢です。
とりわけ、住宅を建てる際には、建物の用途や予算、地盤の状況などを考慮して最適な構造を選択することが大切だと考えられます。
まとめ
「耐震」と「制震」は、それぞれの構造にはメリットとデメリットがあります。
「耐震」は建設コストが安く、「制震」は繰り返しの地震に強いなどのような特徴があります。
選択肢に応じて最適な構造を選ぶことが重要だと言えるでしょう。