「禁止」と「遠慮」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「禁止」と「遠慮」の違いとは?言い換え

この記事では、「禁止」「遠慮」のの違いを分かりやすく説明していきます。

「禁止」とは?

「禁止」【きんし】とは、ある行為について「してはいけない」と強く引き留めること、命じることです。

漢字の「禁」はある行為をさせないようにすること、差しとめること、「止」はとめること、やめさせることを意味しており、これらを組み合わせた「禁止」は、ある行為をさせないよう、引き留めることを表します。

「遠慮」とは?

「遠慮」【えんりょ】とは、相手に配慮して自身のふるまいを差し控えること、辞退することです。

漢字の「慮」は訓読みで「おもんぱかる」と読んで相手のことをよく考えることを意味し、「遠慮」「深謀遠慮」(遠くのことまでよく考えること)に由来しているといわれます。

また、江戸時代には家の中に籠らせる刑罰を「遠慮」と呼んでいました。

この言葉は、ほかの人に迷惑をかけないよう自身の言動を慎むことを指します。

また、辞退することも「遠慮する」と言い、断りたい旨を丁寧に伝える際は「遠慮します」、やめてほしいと伝えたい場合には「ご遠慮願います」といった使い方をします。

「禁止」と「遠慮」の違い

「禁止」「遠慮」の違いを分かりやすく解説します。

「禁止」はある行為について「してはいけない」と強く引き留めることです。

「遠慮」は、相手に配慮して自身のふるまいを差し控えること、あるいは辞退することを指します。

このように「禁止」「遠慮」の持つ意味は異なっていますが、人に対して「○○をしないでほしい」と断る際は「○○することを禁止します」「○○は遠慮願います」のどちらを使っても、同じ意味として通用します。

「禁止」の例文

・『ここから先は立ち入り禁止になっていて進めない』
・『派手な髪色はバイト先で禁止されている』

「遠慮」の例文

・『目上の人からお菓子を勧められたが、遠慮して食べることができなかった』
・『今夜は飲み会への参加を遠慮しておく』

まとめ

「禁止」「遠慮」の持つ意味は異なりますが、どちらも「行動を差し控える」ことにつながっています。

「しないでほしい」と断りを入れる場合は「禁止する」「遠慮してほしい」と伝えれば、どちらの言い方をしても同じ意味で通じるのです。