この記事では、「シリコン」と「シリコーン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「シリコン」とは?
「シリコン」は“silicone”と英語表記します。
「シリコン」は、「ケイ素のことで、炭素族元素の一つのこと」という意味があります。
「シリコン」は、地殻の中で、酸素の次に多く存在しています。
天然に、遊離状態では産出することはありませんが、酸化物または珪酸塩として、岩石や土の主成分になっています。
「シリコン」を工業的に作り出す時は、珪砂を電気炉内で、炭素で還元するという方法が取られています。
製法によって、無定形の褐色粉末になる場合、あるいは暗青黒色結晶になる場合があります。
「シリコン」は、半導体素子として、あるいは珪素樹脂原料として、さらには、合金添加元素などに用いられています。
「シリコーン」とは?
「シリコーン」は“silicone”と英語表記します。
「シリコーン」は、「ケイ素と酸素との分子鎖-Si-O-Si-を骨格とし、このケイ素にメチル基などが結合した、ケイ素有機化合物の重合体のこと」という意味があります。
別名が「ケイ素樹脂」、「シリコーン樹脂」と呼ばれる合成樹脂となります。
天然には存在しない、化合物となります。
耐熱性や電気絶縁性にすぐれています。
「シリコン」と「シリコーン」の違い
「シリコン」と「シリコーン」の違いを、分かりやすく解説します。
「シリコン」は、「ケイ素のことで、炭素族元素の一つのこと」という意味があります。
一方で、「シリコーン」は、「ケイ素と酸素との分子鎖-Si-O-Si-を骨格とし、このケイ素にメチル基などが結合した、ケイ素有機化合物の重合体のこと」という意味があります。
このように「シリコン」は「元素」で、「シリコーン」は「化合物」という違いがあります。
また、ケイ素を還元した、「金属ケイ素」を「シリコン」と呼ぶ場合があります。
この場合は、「シリコン」は「金属」、「シリコーン」は「化合物」という大きな違いがあります。
まとめ
「シリコン」と「シリコーン」の違いについて見てきました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるのではないでしょうか。