この記事では、「執事服」と「燕尾服」の違いを分かりやすく説明していきます。
「執事服」とは?
「執事服」【しつじふく】とは、「執事」が着用する専用のコスチュームのことです。
執事という役職はいくつかの定義を持ちますが、一般には上流家庭やビジネスオフィスと契約して仕える「バトラー」を指します。
執事(バトラー)のドレスコードは雇用状況やシーンによっても異なりますが、「モーニングコート」や「燕尾服」などに白い手袋、シルクハットなどを組み合わせた格式の高いフォーマルウェアを指すことが一般的です。
また、女性の場合はスカートやワンピースを着用することもあります。
執事は所作が上品でエレガントな美しさがあること、アニメやゲームに執事役のキャラクターが登場することから「執事服」の人気が高まり、コスプレで「執事服」風のファッションを楽しむ若者もみられます。
「燕尾服」とは?
「燕尾服」【えんびふく】とは、男性が着用するフォーマルウェアの中で最も格式が高い衣装です。
燕尾とは字が表す通りツバメの尾のことであり、上衣(ジャケット)の裾がツバメの尾のように長いデザインになっているところが特徴的です。
「テイルコート」または「イブニングコート」とも呼ばれます。
欧米の習慣では日中と夜で着用するフォーマルウェアの種類が異なっており、「燕尾服」や「タキシード」は夜間に着用する男性の正装というルールがあります。
日本でも1872年に国家が洋式の礼装をすることを定め「燕尾服」が着用されるようになりました。
現在は夜間の式典や国家的行事に限らず、指揮者や演奏者、新郎新婦の父親などが正装として着用します。
その際はシャツやタイは白で統一するなどのルールに従う必要もあります。
「執事服」と「燕尾服」の違い
「執事服」と「燕尾服」の違いを分かりやすく解説します。
「執事服」と「燕尾服」はどちらも黒を基調としたフォーマルウェアで、同じ衣装のように見えることもありますが、厳密には同じものではありません。
「執事服」はバトラーなどの執事が着用するフォーマルウェアを指します。
ドレスコードや雇用状況によっても異なり、「燕尾服」を着ることもあれば「タキシード」や「モーニングコート」を着ることもあります。
「燕尾服」は男性用のフォーマルウェアの中で最も格式が高い衣装です。
上衣の裾が長いところが特徴で、執事が着ることもありますが、執事に限らず男性が慶事で着る正式な礼装となっています。
つまり「執事服」として「燕尾服」が選ばれることもありますが、執事の着る服は必ずしも「燕尾服」ではないということです。
まとめ
「執事服」は執事が着るコスチューム、「燕尾服」は上位の裾が長い格式の高いフォーマルウェアです。
同じものを指すように見えますが、厳密には全く同じものではありません。