この記事では、「桂花陳酒」と「紹興酒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「桂花陳酒」とは?
「桂花陳酒」【けいかちんしゅ】は、白ワインに金木犀(キンモクセイ)の花を漬けて作った中国酒です。
「桂花」は、強い芳香を放つ花を咲かせるキンモクセイのこと、「陳酒」は熟成させたお酒を意味します。
その名前が示す通り、これは白ワインにキンモクセイの花弁を漬け、3年間熟成させて作った果実酒です。
このお酒は、透き通った色と華やかで上品な花の香り、爽やかな甘みが特徴で、飲みやすく女性に人気があります。
主にカクテルや水割りなどにすることが多く、楊貴妃(ようきひ)が好んだことから、彼女と同じ名前を付けたカクテルのベースに使われています。
「紹興酒」とは?
「紹興酒」【しょうこうしゅ】は、もち米と麦麹を発酵させて作った浙江省紹興市発祥の中国酒です。
中国酒はお酒の色合いによって「白酒(パイチュウ)」、「黄酒(ホアンチュウ)」に大きく分けられ、このお酒は黄色がかっていることから「黄酒」に分類されています。
また、名前が表す通り浙江省の紹興市で作られたお酒を指し、陳年(熟成期間のこと)が3年以上経過したものは「老酒(ラオチュー)」とも呼ばれます。
陳年が長くなるほどまろやかで複雑な味わいを醸し出すようになり、陳年が10年、20年になるものが特に珍重されています。
味はまろやかでとろみがあり、常温のストレートで飲むのが特に美味しいとされます。
また、食材のくさみを消す作用があり、中華料理を作る時に欠かせません。
「桂花陳酒」と「紹興酒」の違い
「桂花陳酒」と「紹興酒」の違いを分かりやすく解説します。
この2つは、中国酒の中でも歴史の長いお酒です。
「桂花陳酒」の「桂花」とはキンモクセイのことで、キンモクセイを白ワインに漬けて作った中国酒の名前を表しています。
「紹興酒」は、紹興という地名が入っているように、浙江省の紹興市で作られている黄酒の名前です。
前者は花の香りがする甘い果実酒で、カクテルや水割りなどに適しています。
後者は甘味ととろみ、こくが特徴で、ほかの中国酒と同様にストレートやロックなどで飲むほか、中国料理に使う料理酒としても活躍しています。
まとめ
「桂花陳酒」と「紹興酒」は日本でもよく知られている歴史の長い中国酒です。
前者はキンモクセイの香り、後者はまろやかで複雑な味わいが特徴となっています。