この記事では、「前提」と「大前提」の違いを分かりやすく説明していきます。
「前提」とは?
「前提」とは、ある物事できあがった状態になるための、前置きとなる必要な事柄です。
食品用ラップフィルムのことで考えてみます。
食品用ラップフィルムは、主に食品を包むために使われています。
これで食品を包み、冷蔵庫や冷凍庫に保存をしておけば、食品の乾燥を防ぐことができます。
冷蔵庫・冷凍庫に保存しておいた食品を食べるときには、電子レンジで温めることでしょう。
つまり、熱に耐えられる性質が求められているのです。
また、冷凍保存をするためには、冷たさにも耐えられる性質が求められます。
食品用ラップフィルムは、温める、凍らせるといったことを「前提」に作られているといえます。
今度は「結婚を前提につきあう」ことで考えてみます。
この場合、つきあうという事柄を成り立たせるためには、結婚をするという条件がついています。
つきあった先に結婚が待っているのです。
結婚をしないならつきあうという事柄を成り立たせることができません。
遊びではないということです。
ある物事ができあがった状態になるためにあたる部分が「つきあう」で、前置きとなる必要な事柄が「結婚する」になります。
「前提」の使い方
物事を成り立たせるための前置きとなる必要な事柄を指して使用します。
「大前提」とは?
「大前提」とは、ある物事ができあがった状態になるための、基礎になるもの、おおもとのことです。
柔道という競技は畳の上で行われます。
もし畳が動いてしまえば、その上で競技を行っている選手が滑るなど、危険が及ぶことでしょう。
そのため、柔道に使用する畳は動かないことが「大前提」になっています。
これは、なくてはならない条件です。
平等な社会を実現するためには、男女平等であることが非常に大切です。
男女の間に差別がある状態は、平等とはいえません。
つまり、平等な社会を作るためには、男女平等であることが非常に重要、「大前提」であるといえるのです。
「大前提」の使い方
物事が成り立つための重要な条件のことを指して使用します。
「大」という漢字には、重要であるという意味があります。
「前提」と「大前提」の違い
どちらの言葉にも、ある事柄を成り立たせるための、前置きとなる必要な事柄という意味があります。
違いは重要度です。
より重要である場合には「大前提」といいます。
根本となる条件を指しています。
「前提」の例文
・『SNSに投稿することを前提に撮影する』
・『海で使用することを前提に設計する』
・『子どもが見ることを前提にしている』
・『試合に出ることを前提に計画する』
「大前提」の例文
・『事態を把握することが大前提になります』
・『信頼を得ていることが大前提です』
・『安全の確保が大前提です』
・『継続することが大前提となっています』
まとめ
どちらの言葉も同じような意味を持っているのですが、「大」とつくとより重要であることを示しています。