この記事では、「寂しい」と「悲しい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「寂しい」とは?
「寂しい」【さびしい】とは、近くに人や物がないために気持ちが満たされないさま、心細さを伴った感情のことです。
「さみしい」と言うこともあります。
一般には人の感情を表す時に用いますが、その場所に必要な要素が足りないため華やかさや活気に欠けるさまを表す時にもこの言葉が使われます。
言葉の由来は、気持ちが乱れてすさぶこと、物がなくてさびれることにあるとされ、自分の周りに人や物がないため気持ちが満たされず、切なさや心細さを感じるさまを表します。
また、華やかさや活気に欠けもの足りないさま、貧相なさまを表す際にも「寂しい」という表現を使います。
「悲しい」とは?
「悲しい」【かなしい】とは、好ましくない出来事があった時に生じる、切なさや憂いを伴った感情のことです。
「哀しい」と表記することもあります。
この感情が起こる時は、同時に胸が締め付けられるように感じたり涙が出たり、嘆いたりすることも少なくありません。
誰もが日常でおぼえることのある感情で、特に、人から裏切られた時や別れを体験した時、他人や世の中の事象を見てかわいそうと感じた時に感じることが多くなっています。
なお、「哀しい」と表記する場合は、かわいそうと感じて切なくなるニュアンスが強まります。
「寂しい」と「悲しい」の違い
「寂しい」と「悲しい」の違いを分かりやすく解説します。
これらは誰もが日常的にしばしば経験する負の感情という点が共通しています。
「切ない」「楽しくない」と感じるところなど似ている部分も多いのですが、「寂しい」はどちらかというと喪失感や不満、「悲しい」は心の痛み、憂うつな気持ちを伴うところが違います。
また、「悲しい」は感情を表す表現ですが、「寂しい」は人の感情に限らず、物理的に豊かさや活気が欠けているさまを表す時に使われるところも異なります。
「寂しい」の例文
・『友人が次々と遠くへ引っ越してしまって寂しい』
・『部屋の中が少し寂しいので、大きな観葉植物を置くことにした』
「悲しい」の例文
・『愛犬が亡くなり、毎日悲しい気持ちで過ごしている』
・『よく行っていた遊園地が閉園して悲しい』
まとめ
「寂しい」や「悲しい」は、私たちが日常的に感じることの多い負の感情です。
ニュアンスが近く、同時に感じることもあるのですが、前者は物足りなさや心細さ、後者は心の痛みや憂うつさを伴うところが少し違っています。