この記事では、「状況」と「状態」の違いを分かりやすく説明していきます。
「状況」とは?
その時、その時で、変化する、変わっていく、人やもののその時々のありさまを意味する「状況」。
そのため、「状況」は進行形となります。
変化し動いているものに対し、今の時点での様子を示すものが「状況」なのです。
一般的にものごとに対し用いられることが多くなります。
同じような意味を持つ言葉には、「ありさま」や「動静」、「具合」、「様子」などがあります。
「状況」の使い方
「状況」を用いた言葉はたくさんあります。
「状況証拠」や「危機的状況」、「周囲の状況」、「交通状況」、「厳しい状況」など、どんな「状況」なのかを意味するような言葉が多くなります。
また、「状況を把握する」や「状況を見極める」、「状況が好転する」などといった使い方もあります。
「状態」とは?
ある時点での人やものごとなどの様子を意味する「状態」。
今の時点で、それがどのようになっているかを意味する言葉となります。
そのため、「状態」の場合は、「状態」と言われたその時点でのものとなります。
同じような意味を持つ言葉には、「様子」や「情勢」、「ありさま」などがあります。
「状態」の使い方
「状態」を用いた言葉はたくさんあります。
「精神状態」や「生活状態」、「悲惨な状態」、「最高の状態」、「危篤状態」、「現在の状態」、「雲の状態」、「健康状態」、「昏睡状態」など、何の「状態」を示しているのかがわかるような使い方が多くなります。
「状況」と「状態」の違い
「状況」と「状態」の違いにおいて、まずは、対象とするものが異なるといった点が挙げられます。
「状況」の場合、対象は、そのものや人だけではなく、周囲の様子を含めることができます。
その一方、「状態」の場合は、そのものや人のみが対象です。
また、時系列的にも違いがあり、「状況」の場合は、進行形となりますが、「状態」の場合は、その時、その時点だけのことを意味するものとなります。
この2点において、「状況」と「状態」には大きな違いがあります。
「状況」の例文
・『お盆休みで車が混んでいることを考え、出発前に道路状況を確認しルート選択を行いました。』
・『店舗でお客様とトラブルが発生したと聞き、状況を把握したうえでお客様に対応させて頂く事にしました。』
・『出願状況を見極め、出願する大学を決めたいと思っています。』
・『犯人を状況証拠だけで決めつけてはいけません。』
「状態」の例文
・『祖母の昏睡状態が続いているため、親戚中を病院に集めることになりました。』
・『最高の状態で試合当日を迎えることができました。』
・『いろいろあった今、私の精神状態は最悪です。』
・『海外赴任に向け、健康状態のチェックを行うことにしました。』
まとめ
以上が「状況」と「状態」の違いです。
時系列や対象物を考えたうえで使いえ分けることで適した使い分けを行うことが可能です。