この記事では、「係る」と「関する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「係る」とは?
「係る」は、そのものに対し直接的な結びつきを持つことを意味し、強い結びつきを意味する言葉となります。
言い換えれば、「関係する」、「関連する」です。
物事や人物とかかわりを持つこと、関係を持つことを意味するほか、物事や人物とつながること、つなぎとめること、といった意味もあります。
そのため、上記以外にも、「結び付ける」や「つなぎ合わせる」、「左右する」、「相関関係」などと言い換えることができます。
「係る」の使い方
何と「係る」のかといった使い方が主な使い方となる「係る」。
「被害に係る調査」や「健康問題に係る」、「選定に係る考え方」、「設立に係る」、「生死に係る」などがあります。
「関する」とは?
「関する」は、そのものに対し間接的で広義的な結びつきを意味し、その結びつきは、とても緩やかなものとなります。
言い換えれば、「関係する」、「関連する」です。
物事や人物とかかわりを持つこと、関係を持つことを意味し、それは、決して強制的なものではありません。
そのため、上記以外にも、「連なる」や「まつわる」、「懸る」などと言い換えることができます。
「関する」の使い方
何に「関する」のかといった使い方が主な使い方となる「関する」。
「将来に関する問題」や「料理に関する知識」、「映画に関すること」、「我関せず」などがあります。
「係る」と「関する」の違い
「係る」と「関する」とでは、同じ結びつきを意味していても、その中身が異なるといった違いがあります。
「係る」は、直接的な結びつきを意味し、「関する」は、間接的、広義的な結びつきを意味します。
また、「係る」は強い結びつきを意味するのに対し、「関する」は、緩やかな結びつきを意味する言葉となります。
この2点に大きな違いがある言葉となります。
そのため、狭い範囲を意味しているのか、広い範囲を意味しているのか、といった違いを「係る」と「関する」の違いから理解する必要があります。
「係る」の例文
・『今回の変更に係る事項を一つ残らず丁寧に説明してください。』
・『博覧会の開催に向け、それらに係る規定をすべてクリアする必要があります。』
・『学校設立に係る条件を見直す必要がある。』
・『今回の問題は、生死に係る非常に重要な問題です。軽視してはいけません。』
「関する」の例文
・『夫に子供のことに対し、我関せずといった態度が気に入りません。』
・『私は映画に関することなら、一般の人よりも知識があると自負しています。何でも聞いてください。』
・『大好きなタレントに関する記事は、隅から隅まで読んでしまいます。』
・『これは、将来に関する大きな問題です。決して、軽視してはいけません。』
まとめ
以上が「係る」と「関する」の違いです。
直接的な結びつきなのか。
間接的、広義的な結びつきなのか。
を踏まえ、それぞれに応じた使い分けを行うものとなります。