物事の扱い方を表す言葉として「応用」と「活用」があります。
普段の生活でも当たり前のように使われている言葉ですが意味としてはどのような地がいがあるのでしょうか。
今回は、「応用」と「活用」の違いについて解説します。
「応用」とは?
「応用」とは、「物事を本来の想定とは異なる形で使うこと」を意味する言葉です。
ある使い方や用法を想定されている物事を別の使い方をしたり違う事柄に当てはめたりといった「異なる形で使い役立てること」を指して「応用」と表現します。
「決まりきった形ではなくアイデアや発想を活かして柔軟に使う」好意が応用であり、当初の想定を超えた効果や効用が見られる場合に用いられる表現です。
本来の想定とは異なるというのが重要なポイントです。
本来の想定から外れた使い方や用法は間違いや過ちにもつながりますが十分な効果が期待できる場合は「応用」であるとされそのような考えに至った豊かな発想が賞賛されます。
関連性のない事柄や全く新しいつながりで物事を使うことを指す言葉ですが基本的には本来想定される使い方や用法が踏襲されています。
全く別の使い方や用法を用いるのは「応用」ではありません。
「応用」の使い方
・公式を応用して問題をとく ・和食の技法をフレンチに応用する ・レーシングカーで培った技術を市販車に応用する。
・素材を応用して無駄を減らす。
「活用」とは?
「活用」とは、「力や性能を十分に引き出して使うこと」という意味の言葉です。
ある物事を利用するとき、その物事の力が十分に発揮されないままで利用されるケースは少なくありません。
力を十分に発揮できないままくすぶっていたりもっと使えるはずのものが死蔵されていたりなど力や性能を十分に引き出すのは簡単なことではなく、多くの物事にはまだだ使える潜在的な力が潜んでいます。
「物事が持つ潜在的な力をあますところなく引き出して存分に使うこと」を指して「活用」と表現します。
パフォーマンスをフルに発揮できるような活かし方が「活用」であり、その物事そのものに変化はないが使い方によってより良い結果がでていることを表す言葉です。
「活用」の使い方
・支援制度を活用して育児を乗り切る ・新しいパソコンを活用して資料を作成する。
・公民館の活用方法を検討する。
・広い土地を活用してドッグランを作る。
「応用」と「活用」の違い
「応用」と「活用」の違いは「役立て方の方向性」です。
どちらも物事を役立てることを意味する表現ですが、約だる方法や方向性に違いがあります。
「応用」とは当初の想定とは異なる使い方で役立てることを意味します。
力や性能の上下ではなく新しい場を与えて異なる価値を与えることを指しています。
「活用」は当初の想定に沿った使い方に従い十分な力や性能を引き出すことを意味します。
想定通りの形で性能を目一杯引き出すのが「活用」であり、優れたパフォーマンスを指しています。
別の方法で役立てるのが「応用」、性能を引き出して役立てるのが「活用」という違いで区別されています。
まとめ
「応用」と「活用」は似ているようで全く意味の異なる表現です。
混同しやすい言葉なのでそれぞれの意味を正確に知っておきましょう。