この記事では、「化学基礎」と「化学」の違いを分かりやすく説明していきます。
「化学基礎」とは?
「化学基礎(かがくきそ)」とは、「2015年度から導入された高校の化学(理科)の基礎科目・理論化学を中心として化学の基礎的な内容を学ぶ科目」を意味しています。
「化学基礎」で学ぶ大きな分野は、「化学と人間生活・物質の構成・物質の変化」の3つになります。
「化学基礎」は「化学」の前提となる基礎知識を学ぶ科目ですが、「物質の変化に含まれる物質量モルと化学反応式」を中心として、「暗記」だけでは対応できない「計算問題」が中心になっているところに特徴があります。
「化学基礎」は、「旧化学Ⅰの内容の約60~70%を含む新課程」として設立されたものです。
「化学」とは?
「化学(かがく)」とは、「2015年度から化学基礎の内容と分けられた高校の化学(理科)の発展科目・化学基礎よりも難易度の高い化学の発展的な内容を学ぶ科目」を意味しています。
「化学」で学ぶ大まかな分野として、「物質の状態と平衡・物質の変化と平衡・無機物質の性質と利用・有機化合物の性質と利用・高分子化合物の性質と利用」があります。
「化学基礎」と分離した「化学」は発展科目ですが「旧化学Ⅰの一部+旧化学2の学習課程」で構成されていて、理系の国立大志望者が受験科目として「化学」を選ぶのであれば必須の科目になります。
「化学基礎」と「化学」の違い
「化学基礎」と「化学」の違いを、分かりやすく解説します。
「化学基礎」と「化学」はどちらも2015年から大学入試に導入された理科の科目ですが、「化学基礎」は「基礎科目」、「化学」は「応用科目」である点が最大の違いです。
「化学基礎」の基礎的な内容を応用した科目が「化学」なので、「化学基礎」よりも「化学」のほうが内容も試験も難しくなります。
国立大の理系志望でなければ「化学基礎」だけを学んでも受験できますが、理系志望の場合、共通試験でも二次試験でも「化学(あるいは物理・生物の発展科目)」の受験が必要になってくる違いも挙げられます。
「化学基礎」の例文
・『化学基礎は以前あった化学Ⅰで習う内容を継承していますが、無機物や有機物に関する内容は化学に移されました。』
・『東大や京大の理系学部に進学したいのであれば、受験科目として化学基礎(基礎科目)だけを選んで受験することはできません。』
「化学」の例文
・『旧来の化学Ⅰと化学Ⅱを合わせたような発展科目が現在の化学であり、化学を本格的に学んでいくためには必修の科目になります。』
・『国立大学の理系に進みたい場合には、化学・物理・生物という理科の発展科目の中から二科目を選択して勉強しておく必要があります。』
まとめ
この記事では、「化学基礎」と「化学」の意味の違いを分かりやすく解説しましたがいかがでしたか。
「化学基礎」とは「高校で学ぶ化学の分野における基礎科目・旧化学Ⅰの内容の約6~7割を継承している科目」を意味していて、「化学」は「化学基礎の内容を応用して学ぶことになる難易度の高い発展科目・国立大の理系学部受験に必須となる科目」を意味している違いがあります。
「化学基礎」と「化学」の意味や例文を詳しく調べたい時には、この記事の解説を読んでみてください。