税務署とのやり取りで登場する言葉は、色々とあります。
この記事では、「修正申告」と「更正」の違いを分かりやすく説明していきます。
お役所用語を、ただしく覚えていきましょう。
「修正申告」とは?
「修正申告」とは確定申告を税務署に提出したあとに、ふたたび訂正をおこなう方法です。
提出したあとに「間違っていた」と気づき、自らおこなう申告をあらわします。
修正申告は2月の中旬から3月の中旬までの「確定申告の提出期間内」であれば、いつでも再提出できます。
ただし問題は、提出期間を過ぎたとき。
期間後に「修正申告」をおこなう方法は、大きく2つのパターンがあります。
ひとつは実際よりも多い税金を申告して修正したい場合。
このときは「更生の請求手続き」をおこない、税務署に申告をおこないます。
そしてもうひとつは、実際よりも少ない税金を記入していたと気付いた場合です。
このときは「申告書のB」と「修正申告書」に記入して、再提出をおこない手続きを進めていきます。
「更正」とは?
「更正」とは、納税者が提出した確定申告の数字と、税務署の調べた数字が異なっているとき、最終的にただしい数値に調整していく作業のこと。
税務署側がおこなう、最終的な処分をあらわします。
確定申告時に提出された書類は、それぞれの税務署の職員がひとつひとつチェックをおこなっていきます。
税が正しく申告されているか、過不足はないか細かい所までよく吟味されます。
このときに納税者の誤りを税務署の職員が発見したとき、税務署から納税者に対して通知がいきます。
そして税務署が最終的に判断をおこない、納税すべき税額を決めていきます。
この作業を「更生」といっています。
更生によって納めるべき税が上がることを税額更生、反対に納めるべき税が下がることを減額更生といっています。
「修正申告」と「更正」の違い
どちらも税にまつわる、重要な手続きです。
「修正申告」と「更正」の違いを、分かりやすく解説します。
・納税者の「修正申告」税務署の「更生」
「修正申告」は1度提出した確定申告書に間違いがあったとき、納税者が自主的におこなう修正作業をあらわします。
また「更生」は間違いがあったとき、税務署が強制的におこなう修正作業を指します。
誰が主体となっておこなっているか、そうした違いがあります。
また「更生」と似た言葉に「更生の請求手続き」があります。
これは修正申告をおこなう手段のひとつで、多く払いすぎた税金を返してもらうための手続きを指します。
少し難しいのですが「税務署に更生をやり直してもらう手続き」とイメージすると分かりやすいです。
まとめ
「修正申告」と「更正」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも税の申告にまつわる手続きを指します。
修正申告とは、確定申告をした後に納税者がおこなう手続きのこと。
そして更生は、税務署が最終的なジャッジをおこなう作業をあらわします。
修正申告のうち、税を多く払いすぎた場合は「更生の請求」をおこないます。