この記事では、「魅惑」と「蠱惑」の違いを分かりやすく説明していきます。
「魅惑」とは?
「魅惑」は相手を誘惑することで、たぶらかすという相手を騙してまで誘惑はしません。
これを相手の不利益や相手を騙そうという意図が誘惑する側にある場合、「魅惑」ではなく、「蠱惑」という言葉になり相手を食い殺そうという悪い意味に変化します。
「蠱惑」とは?
「蠱惑」は、対象となる物に対して不利益を被らせてやろう、騙してやろうという意図を持って相手を誘惑することです。
つまり、下心が明確にあり、その心が相手を騙す行為に当たり、かつ相手側にマイナス要素になる物であれば、「蠱惑」が成立します。
無論、騙すだけの行為であったり、不利益を被らせるためのいずれかに当てはまれば、両方を満たす必要性は無いです。
「魅惑」と「蠱惑」の違い
「魅惑」と「蠱惑」の違いは目的が異なり、「魅惑」は相手を魅了することが目的でそれ以上を望む必要性がありません。
ですが、「蠱惑」は相手を食い物にして自滅させるという恐ろしい考えがあるため、いわば相手を潰す手法に誘惑という行為があります。
「魅惑」の例文
・『魅惑の美しさ』
この言葉は、相手を誘惑するためだけにある美しさです。
その為いい意味では相手に興味を持ってもらえる美しさですが、悪い風にとらえれば、興味を持ってもらえるよう取り繕った美しさであると言えます。
・『魅惑のタンゴ』
この例は、相手を誘惑するだけのタンゴのことで単語は踊りです。
なお、「魅惑のタンゴ」はテレビゲームにおいては相手を誘惑し、こちらの味方に引き込むことができます。
「蠱惑」の例文
・『蠱惑的な態度の女性』
この例は、相手を騙すか陥れ破滅させるかのような態度の女性という意味で要は男性を潰すことにのみ重点を置いている女性のことです。
その上で、何故男性を潰す必要性があるかについては不明で相手を陥れて潰すことに快楽を得ている女性の場合、態度で男性を誘惑して潰そうとすることは多々あります。
・『蠱惑な態度は看破された場合、誰も近寄らない』
この例は、相手を騙すために誘惑する態度をとる者はそれが知れ渡ると誰も近寄らないという例です。
これは当たり前で、危ない釣り針が見えているのにも拘らずそれに近寄る魚はいないという例です。
まとめ
「蠱惑」については、「魅惑」という相手を誘惑する以上に相手を潰そうという意思が無いと自ら相手を誘惑し相手に対して不利益を被らせようという思考に至りません。
逆を返せば、相手をどのような手段でもってしても潰してやろうという覚悟があれば、誘惑という手段を用いて相手を潰すことが可能で、これは男性であれ女性であれ相手側が異性であれば誘惑することが可能です。
無論、同性でも誘惑が通じればそれ相応の不利益を相手側に与えることが可能となるので要は、「蠱惑」は敵の懐に飛び込むことで初めて成立する戦法の一つであると言えます。