この記事では、「せめて」と「少なくとも」の違いを分かりやすく説明していきます。
「せめて」とは?
「せめて」は「責めて」と書き、意味は以下の通りです。
1つ目は「無理な願望だと分かっていてもそれだけは実現させたいと思うこと」という意味で、見込みはないけれども、強いていえばこれだけは現実になって欲しいという気持ちです。
2つ目は「不満足な状態の中で、最低限この水準にまでは達して欲しいと思うこと」という意味で、十分でないながら、それでもクリアして欲しい基準があることです。
3つ目は「痛切に」「切実に」という意味で、悲惨までに強くそう思うことです。
4つ目は「しいて言えば」「無理すれば」という意味で、これだけでもという意味です。
上記に共通するのは「最低限の満足を得たい」という意味です。
「せめて」の使い方
「せめて」は副詞として「せめて~して欲しい」「せめて~であれば良かった」「せめて~するべきだ」などと使われます。
基本的に、現在不満な状況にあり、最低水準の満足を得る為には、最低限でもそのようなことを期待するという時に使われる言葉です。
「少なくとも」とは?
「少なくとも」は「すくなくとも」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「小さく見積もってもそれくらいは」という意味で、理想とする水準よりも低い水準で見積もってもそれくらいは欲しいことです。
2つ目は「多くなくても構わないがそれくらいは」という意味で、数が多い必要はないが、全くないのは困るので、それを最低限の基準とすることです。
3つ目は「ともかく」という意味で、最低限でもこれだけはしなければある状態に達しないということです。
上記に共通するのは「ある事柄の最低限の値」という意味です。
「少なくとも」の使い方
「少なくとも」は、「少なくとも~のはずだ」「少なくとも~するべきだ」「少なくとも~して欲しい」などと使われます。
基本的に、最低の場合でもこの数値や度合いのことや、最低限これだけはするべきであることに使われる言葉です。
「せめて」と「少なくとも」の違い
「せめて」は「現在不満な状況にあり、最低水準の満足を得る為には、最低限でもそのようなことを期待するという時に使われる言葉」という意味です。
「少なくとも」は「最低の場合でもこの数値や度合いのこと」「最低限これだけはするべきであることに」といういみです。
「せめて」の例文
・『せめてあと10歳若ければアイドルと結婚できたのに』
・『せめて明日まで返済を待ってもらいたい』
・『せめてすみませんの一言でも言って欲しい』
・『せめて声だけでも聞きたい』
「少なくとも」の例文
・『少なくとも計算問題は合っているはずだ』
・『完成までに少なくとも半年はかかる』
・『少なくとも5キロはやせようと思う』
・『少なくとも一人はここに残る必要がある』
まとめ
今回は「せめて」と「少なくとも」について紹介しました。
「せめて」は「最低限でも期待する」、「少なくとも」は「最低限の数値や度合い」と覚えておきましょう。