「適者生存」と「弱肉強食」の違いとは?分かりやすく解釈

「適者生存」と「弱肉強食」の違い二語の違い

この世の中は厳しい競争社会です。

動物や植物だけではなく我々もこの戦いから逃れることはできません。

そんな状況を説明する似ている言葉を今回は2つご紹介させて頂きたいと思います。

この記事では「適者生存」「弱肉強食」の違いを分かりやすく説明していきます。

「適者生存」とは

これは『生存競争において環境に最も適したものが生き残り繁栄をすること』という意味があります。

ダーウィンが『進化論』のなかで用いた言葉として広く知られています。

英語の『Survival of the fittest』の直訳とされています。

自然界にはある生物にとっては不利な環境もあるものの、そのなかで生存する為には、その条件を乗り越えられる素質を持つ種や固体である必要があります。

その同じ種で環境の中で最も生存に適した変異を示す固体だけが生き残るという考えです。

残念ながら現代では生存者全てが最適者とは言えないという考えもあり、あまり用いることはありません。

しかしながら一般社会では仕事内容や職種など求められた要求に対して適正を出すことが出来る人物が採用されたり重用されるという意味として使われている言葉です。

例えばどんなに仕事の結果や取り組みが素晴らしくとも根回しが上手い人間が重用されてしまうということは残念ながらよく発生してしまいます。

そんな時に『適者生存』という形で皮肉を込めて使うのです。

「弱肉強食」とは

これは『弱いものが強いものの犠牲になることや強いものが弱いものの犠牲の上で反映している様子』を表す言葉です。

韓愈(かんゆ)という中国の思想家が初めて使ったとされています。

英語では『The right of strongest』(強者の権利)や『The law of the jungle』(ジャングルの法律)などと表現されています。

強い者が繁栄するという一番イメージしやすい表現ですが、それであれば例えばなぜ他の生物よりも物理的に弱い人間がここまで繁栄できたのかなどの問いに回答ができませんのでこれは学問において既に否定されています。

一般的には『情け容赦のない世の中や環境』という意味で使われることがあります。

例えば『学生までは仲良しこよしだが、社会に出たら弱肉強食の世界が待っている』などの様に厳しい環境について強調して使う四文字熟語です。

「適者生存」と「弱肉強食」の違い

本来の『環境に適応したものが生き残る』と『強いものが生き残る』という生物学的な理論としての意味以外にも前者は『うまく環境に適応した人物が重用される』、後者は『厳しい世の中や環境』という意味を意識した言葉になっています。

『立ち回りや根回し』と『優れた成績』という対比を付けることもできるのではないでしょうか。

まとめ

如何でしたでしょうか。

どちらも見方やアプローチは違っていますが、世の中は非常に厳しいということを表している面ではどこか共通する部分を感じることができるのではないでしょうか。

力を付けるだけでなく、上手く立ち回る必要があることを教えてくれるのが今回の2つの単語でした。