「この本」とは具体的にどのような使い方をする言葉で、他の言葉だとどのように言い換えられるのでしょうか。
今回は、「この本」の類語と言い換えについて解説します。
「この本」の意味
「この本」とは、「間近で指し示せる場所にある近くの本」を意味する言葉です。
「この本」の「この」とは話し手から見てすぐ近くにあるもの指す時に使います。
自分が手で持っていたりすぐ目の前に置いてあったりなどごく間近にある本を指す表現が「この本」です。
基本的に本の実物が自分の近くにある場合に用いる表現ですがカタログに掲載されている本など実物が手元になくても使われることがあります。
「この本」の敬語やビジネスでの言い換え
・『この書籍(このしょせき)』
「間近にある書籍」を表します。
書店で販売されているようなきちんと製本して仕上げられた本のことを「書籍」といいます。
基本的に単行本や辞書など独立した本に対して使われる表現で雑誌のような定期刊行物は含みません。
間近にあるのが流通販売しているようなきちんとした本である場合に言い換え可能な表現です。
・『この図書(このとしょ)』
「間近にある教育的な内容が書かれた本」を意味します。
伝えるべき内容について図などを用いて詳しく書かれた内容が記載された本のことを「図書」といいます。
間近にあるものが教育的な内容である場合に使える表現です。
・『この書物(このしょもつ)』
「間近にある書かれた内容がまとめられているもの」を指します。
絵や文字で書かれた内容をまとめたものを「書物」といい、表紙と背表紙でページをまとめた本の形ではない巻物や書き付けなども含みます。
間近にあるものが綴じた本以外の書かれたものである場合に使う表現です。
「この本」の類語や言い換え
・『本書(ほんしょ)』
「この文章が掲載されている本」を指す言葉です。
本に記載されている文章の中で使われる表現で、執筆者が本文中で文章が掲載されているこの本を指す場合に使います。
掲載されている文章と文章を掲載している本という関係における「この本」を指し示す言葉です。
・『当書(とうしょ)』
「話している内容の主題にあたるこの本」を表します。
読書感想文など特定の本を取り上げる場合にふさわしい表現で「本書」では自分が書いたというニュアンスが含まれてしまうことから「自分が書いたものではなくテーマとして取り上げた本」という意味で使われる表現です。
まとめ
「この本」は「この」が指す関係性の違いによっていろいろな言い方があります。
本の種類や場面に合わせてふさわしい言葉を選びましょう。