同じようなニュアンスを含む表現として「素直」と「正直」があります。
2つの言葉にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
この記事では、「素直」と「正直」の違いを分かりやすく説明していきます。
「素直」とは?
「素直」とは、「考えや振る舞いにひねたところがなくまっすぐであること」を意味する言葉です。
提案に大人しく従ったり助言に耳を傾けたりなどひねくれていないさまを表します。
本来は飾ったところがないそのままの様子を表す言葉で「素朴」に近い意味合いですが、余計なところがない様子から転じて「穏やかでひねくれていない態度」という意味で使われている表現です。
「正直」とは?
「正直」とは、「嘘やごまかしなど曲がったところがないこと」を意味する言葉です。
本当のことを隠したり嘘をついたりなど偽ったところがなく裏表がないさまを表します。
一般的には誠実ですがすがしい態度を表す言葉として用いられますが、言わなくてもいい余計なことを口にしてしまったり腹の中におさめておくべき本音を言ってしまったりなど必ずしも歓迎されないまずい態度に対しても用いられる表現です。
「素直」と「正直」の違い
「素直」と「正直」の違いを、分かりやすく解説します。
「素直」と「正直」の違いは「方向性」です。
「素直」は意見に従うなど相手からのアクションに対して返すリアクションを表すのに対し「正直」は隠し事をせず本当のことを口にするような自分発信のアクションに対して用いる、という違いがあります。
「素直」は外部からの働きかがないと成立しませんが「正直」は単独でも成立します。
「素直」の例文
・『先生の指導に素直に従う』
・『自分に非があるので素直に謝る』
「正直」の例文
・『正直に申し出たので怒られなかった』
・『欠点も正直に告げる』
まとめ
「素直」と「正直」は似ているようで大きく意味が異なります。
それぞれの意味を正しく理解し使い分けてください。
