この記事では、「この度」と「この程」の違いを分かりやすく説明していきます。
「この度」とは?
現在進行中の出来事や状況、事態を表現する際に使用する言葉です。
ごく最近起きたことや、近々起きることが断定されていることに対して使用します。
書き言葉として用いられることが多く、ビジネスシーンや公的な場で使用され、目上の人や取引先などに対し、敬意や謙遜の気持ちを表現します。
「この程」とは?
それほど離れていない過去の出来事を表現する際に使用する言葉です。
「この間」、「先日」、「最近」、「近頃」、「この頃」、「この近く」、「この辺り」などのような意味もあります。
主に、話し言葉として用いられることが多く、親しい人や同僚などに対し、自分の近況や報告などを伝える際に使用します。
「この度」と「この程」の違い
「この度」と「この程」の違いを、分かりやすく解説します。
「この度」と「この程」は、似たような意味をもつ言葉ですが、ニュアンスや使い方に違いがあります。
「この度」は、「今回」、「今度」などを丁寧にした表現で、現在進行中の出来事や事態を意味する言葉です。
目上の人に対して使用されます。
「此の度」と書くことも可能ですが、古めかしい印象を与えるのであまり使用されません。
その一方で、「この程」は、「この度」をより改めた表現で、主に手紙やメールなどの文章で使用される言葉です。
「この度」の例文
・『この度の人事異動によって、海外に赴任することが決まった』
・『この度は、遠くからお越し下さりありがとうございます』
「この程」の例文
・『この程、無事に新居が完成いたしました』
・『この程、息子が婿入りすることになりました』
まとめ
「この度」と「この程」は、どちらも「今回」や「今度」という意味をもつ言葉ですが、使用するシーンに違いがあります。
「この度」は、現在進行中の出来事や状況、事態を表現する言葉です。
ごく最近起きたことや、近々起きることが断定されていることに対して使用します。
その一方で、「この程」は、それほど離れていない過去の出来事を表現する言葉です。
基本的に、話し言葉として使用されることが多く、目上の人に対して丁寧に表現するときに使用されます。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。
