この記事では、「イメージ」と「表象」の違いを分かりやすく説明していきます。
「イメージ」とは?
知覚したものや想像したものを心の中で思い浮かべる像や印象のことを意味する言葉です。
「イメージ」は、視覚的、聴覚的、触覚的など、さまざまな感覚によって形成されます。
また、「イメージ」は、個人的な感性や感情に影響されやすく、基本的には、主観的なものだと考えられます。
「表象」とは?
哲学や心理学などの分野で用いられる用語で、外界の対象を知覚することによって得る内的な対象のことを意味する言葉です。
「表象」は、外界の対象が現に存在するか否かにかかわらず、人の意識の中に現れるものであり、外界の対象を象徴する記号的な意味をもつ観念でもあります。
また、「表象」は、知覚表象、記憶表象、想像表象などに分類され、客観的な事実や論理に基づいて形成されやすいと言えます。
「イメージ」と「表象」の違い
「イメージ」と「表象」の違いを、分かりやすく解説します。
「イメージ」と「表象」は、どちらも心の中に思い描くものを指す言葉ですが、ニュアンスや使われ方に違いがあります。
「イメージ」は、感覚的にとらえたものの印象や形象を意味します。
その一方で、「表象」は、外界の対象を知覚することによって得る内的な対象を意味します。
「イメージ」の例文
・『彼は自分のイメージ通りに、事を運んでいる』
・『彼女は彼との将来をイメージしようとしたが、結局描けなかった』
「表象」の例文
・『彼の歌は、いつも恋愛で苦しむ女性の心を表象している』
・『彼は記憶の中にある、故郷で過ごした日々の表象をたどった』
まとめ
「イメージ」と「表象」は、似たような意味をもつ言葉ですが、使い方やニュアンスが異なります。
一般的には、「イメージ」は心に思い浮かべるものです。
その一方で、「表象」は心に思い浮かべる作用という意味で使われます。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。