この記事では、「抑える」と「押さえる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「抑える」とは?
「抑える」とは、抑制するという意味になる言葉です。
「被害を抑える為に尽力して欲しい」などと使われ、被害の抑制に尽くして欲しいと言っているのと同じになります。
物理的なそれに対しても使える表現で、「この金具で倒れないように抑えてある」といったような使い方もできます。
この場合にも、その金具によって抑制されている為に倒れないと表現していることになります。
「押さえる」とは?
「押さえる」は、物理的に力によって抑制することの表現になります。
よって、一部は「抑える」とも表現でき、先の金具の例は、この「押さえる」としても間違いにはなりません。
「俺が手で押さえるので、その間に早く」と使うと、手で物理的に抑制している間に早く何かして欲しいと言っていることになり、「柱で押さえる仕組みなので、とても頑丈だ」と使われると、その柱が抑制の為の役割を担っていると考えることができます。
「抑える」と「押さえる」の違い
「抑える」と「押さえる」の違いを、分かりやすく解説します。
「抑える」は、理論的、もしくは物理的に何かを抑制することで、「押さえる」の方は、物理的な場合のみに使われる表現です。
よって、「あの公演のチケットを抑えることができた」(抑制できた、つまりは自分のものとして取り置くことができた)のように使えるのは「抑える」の方だけで、「押さえる」は、力によって封じ込めるという意味合いになると覚えておけばいいでしょう。
まとめ
「抑える」と「押さえる」には、このような違いがあります。
「抑える」と使っておけば、大抵の場合で意味が通り、間違いにはなりませんが、器物や手で行う場合など、明らかに物理的な行為の表現には「押さえる」とした方がきちんとした言葉の使い方になります(「抑える」でも、間違いという訳ではありません)。