「内訳」と「内容」はいずれも「内」という漢字が使われた熟語ですが、意味合いが異なるため区別して用いる必要があります。
この記事では、「内訳」と「内容」の違いを分かりやすく説明していきます。
「内訳」とは?
「内訳」は「うちわけ」と読む言葉で、「金額の総額または物量などの総量において、その内容を項目ごとに記すこと」を意味します。
漢字の「内」には「一定の範囲の内側」といった意味があり、「訳」には「他の言語に言い換える」「解釈する」などの意味が含まれています。
「内容」とは?
「ないよう」と読む「内容」は、「ある範囲の内側」などを表す「内」と、「中に入れる」「中身」「かたち」といった意を示す「容」が組み合わさった熟語です。
「内容」には、「容器などの中に入っているもの」や「物事を成立させている中身」、「会話や文章において伝えようとしていること」などの意味があります。
「内訳」と「内容」の違い
「内訳」と「内容」は両者とも「物事の中に含まれていること」という意味合いを持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「内訳」は「金銭の総額あるいは物量などの総量について、その内容を項目別に記すこと」を意味し、主に金銭に対して使用されています。
一方、「内容」は「容器などの内側に入っているもの」「物事を成り立たせる中身や実体」、「会話や文章などに含まれる意味や伝えようとしていること」という意味があり、幅広い物事に対して用いられています。
「内訳」の例文
「内訳」は「〜の内訳」のように使用されることが一般的です。
お金に関する場面で多く登場する言葉といえます。
・『請求書の内訳をチェックして支払う』
・『支出の内訳に間違いがあることが判明した』
「内容」の例文
「内容」は「〜の内容」や「内容がない」などのように用います。
日常会話を中心に様々なシーンで使用されています。
・『手荷物の内容を記入する』
・『開幕戦の内容に満足する』
・『彼の話は長いうえに大して内容がない』
まとめ
「内訳」は「金額の総額や物量などの総量において、その内容を項目ごとに記すこと」を示し、「内容」は「容器などの中に入っているもの」「物事を成立させている中身」「会話や文章などに含まれる意味や伝えようとしていること」を示します。
双方の使用例も参考にして、状況に合わせて使い分けてください。