この記事では、「推察」と「推測」の違いを分かりやすく説明していきます。
「推察」とは?
「推察」(すいさつ)とは、「他者の心理状態や状況を推しはかる」を意味しています。
「推察」というのは、「人の表情・言葉・態度・雰囲気などから、その人が何を考えているのか(感じているのか)を推し量ること」を意味している言葉です。
「推察」で主観的に「推し量る対象」は、主に「人(他者)の心理や事情、状況」になります。
「推測」とは?
「推測」(すいそく)とは、「今までに分かっているデータなどを前提にして推しはかる」を意味している言葉です。
「推測」というのは、「今までに判明している事実や客観的なデータなどを元にして、人の内面や物事の推移を推し量る行為」を示唆しているのです。
「推測」は「推し量る前提」として、「ある程度客観的な知識・数字(データ)」を用いることが多くなっています。
「推察」と「推測」の違い
「推察」と「推測」の意味の違いを、分かりやすく解説します。
「推察」と「推測」の大きな違いは、「推察」は主に「人の内面や事情などを推しはかる場合」にのみ使うということです。
「推察」が「他者の心理状態や状況などを推しはかる場合」に使われるのに対して、「推測」は「人以外のさまざまな物事・出来事の推移や結果を推しはかる場合」にも使われるという違いを挙げることができます。
また「推察」は「主観的な経験則や個人の印象に基づいて他者の内面・状況を予測する」という意味のニュアンスがあります。
しかし、「推測」は「客観的なデータやすでに知られている知識・情報などを前提にして、人の気持ちや事象の結果を予測する」といったニュアンスがある点も違っています。
「推察」の例文
・『悲惨な事件で大切な娘さんを亡くしたご両親の心中は推察するに余りあります』
・『いつしか大学に来なくなった彼の生活状況を推察するに、学費の工面ができなくなった可能性が高いと思います』
「推測」の例文
・『行方不明になっている従兄弟が事故に巻き込まれたという噂が出回っていますが現時点では推測の域を出ません』
・『今年の物価はさらに上昇するだろうとアナリストは推測していますが、石油価格は逆に下がり始めました』
まとめ
この記事では、「推察」と「推測」の意味の違いを詳しく解説しましたがいかがでしたか「推察」と「推測」の意味の違いや例文を知りたいときはチェックしてください。
