「言い過ぎ」と「過言」はいずれも言葉や話し方に関する言葉ですが、それぞれに意味の違いはあるのでしょうか。
この記事では、「言い過ぎ」と「過言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「言い過ぎ」とは?
「言い過ぎ」は「いいすぎ」と読む言葉で、「度をこえて何かを述べること」「何かについて適切な程度をこえて言うこと」を意味します。
漢字の「言」には「話す」「述べる」「言葉」といった意味があり、「過」には「時が過ぎる」「度がすぎる」「あやまち」などの意味が含まれています。
「過言」とは?
「かごん」と読む「過言」は、「大袈裟と思われるような説明」「極端な言い方」という意味がある言葉です。
そのほか、「礼を失するような度が過ぎる事を言うこと」や「不快な悪口」といった意味を示す場合もあります。
「言い過ぎ」と「過言」の違い
「言い過ぎ」も「過言」も「適切な程度をこえて何かを述べること」「大袈裟に言うこと」といった意味合いを持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「言い過ぎ」は、上記の意味の他に「言わなくても良いような余計なことを述べる」という意味合いで使用される場合があります。
また、「過言」に比べるとややカジュアルな印象があるのも特徴的です。
一方、「過言」は上記の意味の他に「他者に失礼にあたるような度が過ぎる事を言うこと」や「ひどい悪口」という意味合いも含んでいます。
「言い過ぎ」の例文
「言い過ぎ」は「〜は言い過ぎ」や「言い過ぎだと思う」などのように使用します。
どちらかというとフォーマルではない場面で使われることが多い言葉といえます。
・『仲の良い友人とはいえ、その一言は言い過ぎではないか』
・『その景観が国内一というのは少々言い過ぎだと思う』
「過言」の例文
「過言」は主に「〜と言っても過言ではない」のように表現されます。
やや改まった印象があるため、普段の生活で気軽に用いることは少ないといえるでしょう。
・『彼は時代の寵児と言っても過言ではない』
・『私の人生は音楽に捧げたと言っても過言ではない』
まとめ
「言い過ぎ」は「度をこえて何かを述べること」「何かについて適切な程度をこえて言うこと」を示し、「過言」は「大袈裟と思われるような説明」「極端な言い方」「失礼になるような度が過ぎる事を言うこと」を示します。
それぞれの使用例も参考にして、状況に合わせて使い分けてください。