「証明」と「認証」はどちらも「証」という漢字が使われた熟語ですが、意味の違いはあるのでしょうか。
この記事では、「証明」と「認証」の違いを分かりやすく説明していきます。
「証明」とは?
「証明」は「しょうめい」と読む言葉で、「特定の事柄や理由などが真実であるかどうかを明らかにすること」を意味します。
数学や論理学の分野では、「真であることが認められる複数の命題(公理ともいいます)から特定の命題が正しいことを論理的に示すこと」という意味で普及しています。
また、法律の分野においては「ある事実の存否について、当事者が裁判官に確信を得させること」を意味する言葉として知られています。
「認証」とは?
「にんしょう」と読む「認証」は、「ある一定のおこない或いは文書の記載や成立などが、正当な手続きで実施されたことを公的な機関が証明すること」を意味する言葉です。
ネットワークシステムやコンピューターの分野では、「利用者が本人であるかどうかを確かめること」という意味で使われています。
「証明」と「認証」の違い
「証明」と「認証」の違いを分かりやすく解説します。
「証明」は「ある事柄や理由などが真実であるかどうかを明らかにすること」を意味し、主に「確かな根拠を挙げて明らかにする」際に使用されます。
一方、「認証」は「特定の行為や文書などが正しい手続きによって成立したことを公的機関が証明すること」を意味するほか、「ネットワークステムなどにおいて、ユーザー名やパスワード等によって利用者本人を確かめる手続き」という意味でも使われている言葉です。
「証明」の例文
「証明」は「〜を証明する」のように用いられます。
また、「〜証明」のように他の言葉と組み合わせて使う場合もあります。
・『彼の説明が正しいことを証明する』
・『印鑑証明書は、市区町村役場に登録された印鑑が本物であることを証明する書類です』
「認証」の例文
「認証」は「〜を認証する」や「〜の認証」のように使用します。
「利用者本人かどうか確かめる」という意味においては、日常生活でも多く登場する言葉といえます。
・『天皇が閣僚を認証する』
・『アカウントの認証に失敗しました』
まとめ
「証明」は「特定の事柄や理由などが真実であるかどうかを明らかにすること」を示し、「認証」は「ある行為や文書などが正しい手続きによって成立したことを公的機関が証明すること」「ネットワークステムなどにおいて利用者本人を確かめる手続き」を示します。
双方の使用例も参考にして、状況に合わせて使ってみてください。