「イヌ科」と「ネコ科」はどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「イヌ科」と「ネコ科」の違いを分かりやすく説明していきます。
「イヌ科」とは?
「イヌ科」とは、生物学上の分類においてほ乳類の食肉目イヌ型亜目に属する科のことです。
さらにイヌ属、タヌキ属、キツネ属、リカオン属などに細かく分類され、イヌ属にはイヌ、オオカミ、ジャッカルなどが属します。
私たちが一般に「犬」と認識している動物はイヌ属のイヌ(イエイヌ)にあたります。
これは、野生で群れをなして狩猟をしながら生活していたイヌを家畜化して品種改良したもので、イヌと人間の付き合いが始まったのは3〜5万年も前からとなります。
イヌ科の外見上の大きな特徴には、長い口吻と発達した歯、走って移動するのに適した脚と爪があります。
長い口吻と鋭い犬歯は肉食に適しており、四肢が長いために持久力があり、走って狩猟をするのに適しています。
「ネコ科」とは?
「ネコ科」とは、生物学上の分類においてほ乳類の食肉目ネコ型亜目に属する科のことです。
さらにヒョウ属、オオヤマネコ属、チーター属、ネコ属など多岐に分かれ、ヒョウ属にはライオンやトラ、ネコ属には私たちが「猫」として親しんでいるイエネコが属しています。
イエネコは野生のヤマネコの一種が家畜化したもので、ネコが家畜化したのは、人間の住居にすみつくネズミを狩るために人間と居住空間を共有するようになったのがきっかけとされます。
外見上の大きな特徴には、短距離走に適したしなやかな肢体、ひっこめたり出したりできる爪、光を反射する目を持つところです。
また、走ったりジャンプしたりするのが得意で暗い所でも目がよく見えるので、狩猟を得意とします。
「イヌ科」と「ネコ科」の違いの違い
「イヌ科」と「ネコ科」の違いを、分かりやすく解説します。
これらはどちらもほ乳類の食肉目に属し、狩猟を得意とする肉食性の動物であるところは共通していますが、「イヌ科」はイヌ型亜目、「ネコ科」はネコ型亜目に属するように、生物学上の種類が異なっています。
「イヌ科」には主従関係を作って群れで集団生活をする種類が多いことに対し、「ネコ科」には服従することを好まず単独で生活する種類が多いといった違いもあります。
また、「イヌ科」は「ネコ科」より口吻が長く、「ネコ科」の動物は「イヌ科」と違って爪を出したり引っ込めたりできる、といった特徴もみられます。
まとめ
私たちがよく知る犬やオオカミが属する「イヌ科」と猫やライオンが属する「ネコ科」は、どちらも食肉目の動物ですが細かい生物学上の分類が異なっています。
顔だちや姿、習性を比べても、互いの系統が違うことがわかりやすいでしょう。
