この記事では、「トラフ」と「ダクト」の違いを分かりやすく説明していきます。
「トラフ」とは?
「トラフ」とは配管や配線のために使われる樋状の設備です。
樋のようにU字になっている部分と上部を塞ぐ蓋でできていることがほとんどで、地中や地上にパイプやケーブルを通す際の保護に使われます。
地中や地上にそのままケーブルを埋めると振動などで土や石と擦れて破損してしまいますが、コンクリートや金属でできたトラフでカバーすればそういった摩耗が起きません。
他にも空のトラフを地面に埋め込み水の通り道にするなどの用途にも使われます。
「ダクト」とは?
「ダクト」とは主に空気を運ぶための管状の設備です。
空調設備から部屋に調節した空気を送り届けるものや、煙などを人のいない外に逃がすためのもの、化学的なガスを安全に移すためのものなどがあります。
空気は当然隙間があるとそこから逃げてしまうので、空気が逃げる隙間のない管状の構造です。
また空気を運ぶための管ではなく、電気設備で電線をまとめて保護するための長方形の管もダクトと呼ばれます。
「トラフ」と「ダクト」の違い
「トラフ」と「ダクト」の違いを、分かりやすく解説します。
配管や配線に使われる桶状の設備が「トラフ」で、主に空気を運ぶための管状の設備が「ダクト」です。
「トラフ」の中を通るのは水やケーブルのような上部に隙間が空いても逃げないものなので、U字型の部分と蓋という構造になっています。
それに対して「ダクト」は空気やガスのような気体を運ぶ目的のものなので、それらが逃げないように取付口以外は隙間のない管状です。
まとめ
「トラフ」と「ダクト」は何を中に通すことを想定しているかが違い、それによって構造も違っています。
「トラフ」は水やケーブルを通す想定なのでU字と蓋に分かれていますが、「ダクト」は空気やガスという気体を通す想定なので隙間のない管状であり、電線を保護するためのものも長方形の四辺が一体になっている管状です。