「低圧」と「高圧」はどちらも「圧」という漢字が使われた熟語ですが、意味が異なるため区別して用いる必要があります。
この記事では、「低圧」と「高圧」の違いを分かりやすく説明していきます。
「低圧」とは?
「低圧」は「テイアツ」と読む言葉で、「圧力が低いこと」または「低い電圧」を意味します。
漢字の「低」には「位置や高さが低い」「程度などが低い」「少ない」といった意味があり、「圧」には「押さえつける力」「押さえる」などの意味が含まれています。
「高圧」とは?
「コウアツ」と読む高圧は、「強い、または高い圧力」もしくは「高い電圧」を意味する言葉です。
また、「権力などを使って押さえつけること」という意味で使われる場合もあります。
「高」は「位置が高い」「程度などが高い」「優れている」などを表し、「圧」は「押さえる」「押さえつける力」といった意を示します。
「低圧」と「高圧」の違い
「低圧」も「高圧」も「圧力」や「電圧」に関する意味を持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「低圧」は「気圧や液圧といった圧力が低いこと」または「低い電圧」を意味します。
電圧においては、「送電電圧規格のひとつとして、直流で750ボルト以下、交流で600ボルト以下の電圧」のことを指します。
一方、「高圧」は「強い圧力」や「高い圧力」を意味するほか「高い電圧」を意味することもあり、電圧については上記規格のひとつとして「直流で750ボルト以上7000ボルト以下、交流で600ボルト以上7000ボルト以下の電圧」を指します。
また、「高圧」は「権力などで押さえつけること」という意味でも使用されています。
「低圧」の例文
「低圧」は「低圧の〜」のように使われます。
「低圧〜」のように他の言葉と組み合わせて用いる場合もあります。
・『低圧のタイヤのことをバルーンタイヤと呼ぶ』
・『低圧ガスに対応するボイラを開発する』
「高圧」の例文
「高圧」は「高圧の〜」などのように使用されます。
「権力などで押さえつけること」という意味で使用する場合は、「高圧的」や「高圧手段」のように表現します。
・『高圧の電流を送る電線のことを高圧線と呼ぶ』
・『彼は部下に高圧的な態度で接している』
まとめ
「低圧」は「圧力が低いこと」「低い電圧」を示し、「高圧」は「強い、或いは高い圧力」「高い電圧」「権力などで押さえつけること」を示します。
双方の使い方もチェックして、状況に合わせて使いわけてください。