この記事では、「アスペルガー」と「ASD」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アスペルガー」とは?
「アスペルガー」とは興味やコミュニケーションに関する障害または特徴です。
国際統計ではアスペルガー症候群、医師の診断などではアスペルガー障害が正式な名称になります。
特定の物事にだけ強い興味を示したり、他人がどう思うかを理解できない、相手の言動の裏に含まれる意味まで考えが及ばないなどが代表的な特徴です。
いわゆる発達障害に見られる特徴の一つであり、コミュニケーション不全の原因にもなりますが、本人の知能が低いわけではなく、言語を上手く扱えないというわけでもありません。
「ASD」とは?
「ASD」とはコミュニケーションや言語の発達に関する障害または特徴です。
自閉症スペクトラム障害が正式な名称になります。
大まかに知能の発達と言語の発達と情緒の発達によって判断されるものであり、知能と言語は問題なく情緒の発達に問題がある場合の分類がアスペルガーです。
ただし知能や言語や情緒に関する能力は、人によってそれぞれ個人差があります。
そのためそれらが生活の障害として現れている人だけでなく、障害にはなっていないけれどそういった傾向はあるというグレーゾーンの人も含む言葉です。
「アスペルガー」と「ASD」の違い
「アスペルガー」と「ASD」の違いを、分かりやすく解説します。
興味やコミュニケーション能力など情緒に関する障害または特徴が「アスペルガー」で、知能や言語や情緒の発達に関する障害または特徴が「ASD」です。
「アスペルガー」はいわゆる障害と言われるような症状が見られる、白か黒かで言えば黒にあたる場合だけを指しますが、「ASD」は障害とまでは行かなくてもその傾向があるという白か黒かだけでないグレーゾーンも含みます。
まとめ
「ASD」は知能と言語と情緒の発達に障害または特徴が見られることを指し、その中でも情緒の発達に障害または特徴が見られることが「アスペルガー」です。
また「アスペルガー」はその特徴がはっきりと出ている場合だけを指しますが、「ASD」は特徴がはっきりとは出ていないけれどそういう傾向がある人も含む言葉というのも違いとして覚えておきましょう。