「イランイラン」と「ムスク」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「イランイラン」と「ムスク」の違いとは?言い換え

「イランイラン」「ムスク」はいずれも「香り」に関する言葉ですが、意味が異なるため区別して認識する必要があります。

この記事では、「イランイラン」「ムスク」の違いを分かりやすく説明していきます。

「イランイラン」とは?

「イランイラン」は英語の“ylang ylang”およびフィリピンの言語の一種であるタガログ語の“ilang-ilan”が由来となったカタカナ語で、「バンレイシ科イランイランノキ属に分類される常緑高木」を意味します。

また、「上記の花から抽出される精油」という意味も持っています。

「ムスク」とは?

「ムスク」は英語の“musk”が由来とされる言葉で、「ジャコウジカの分泌物を乾燥させた香料及び生薬」を意味し、「麝香」と呼ばれることもあります。

オスのジャコウジカの腹部に位置する「香嚢」から入手できる分泌物を原料とした「動物性の天然香料」のことを指します。

「イランイラン」と「ムスク」の違い

「イランイラン」「ムスク」の違いを分かりやすく解説します。

「イランイラン」「バンレイシ科イランイランノキ属に属する常緑高木」もしくは「イランイランの花から抽出される精油」を意味し、後者は香水やアロマオイルなどに用いられています。

「イランイラン」の香りは濃厚で甘くエキゾチックなのが特徴的で、古くから催淫作用があるとも考えられてきました。

現在では、心をリラックスする作用やホルモンバランスを調整する作用が期待できるといわれています。

一方、「ムスク」「麝香」とも呼ばれ、「ジャコウジカの香嚢に含まれる分泌物を乾燥した動物性の天然香料および生薬」を意味します。

中国やインドでは有史以前から香油や薬などとして使われており、ヨーロッパには12世紀にアラビア経由で伝わったようです。

「ムスク」の香りは濃厚で官能的、奥行きが感じられるといわれていますが、現在は動物愛護等の観点から天然の「ムスク」を取引することはワシントン条約によって禁止されています。

そのため、現在は人工的に作られた「合成ムスク」が用いられています。

まとめ

「イランイラン」「バンレイシ科イランイランノキ属に分類される常緑高木」「上記の花から抽出される精油」を示し、「ムスク」「ジャコウジカの分泌物を乾燥させた香料及び生薬」を示します。

「ムスク」の場合、現在は本来の「ムスク」ではなく人工的に作られたものが流通していることも覚えておきましょう。

ぜひ香りの違いを知る参考にしてください。