この記事では、「漏れ電流」と「漏電」の違いを分かりやすく説明していきます。
「漏れ電流」とは?
通常のコンセントから来た電気が、アースに流れることで発生するものを意味する言葉です。
基本的に、コンセントから来た電気はコンセントへ戻りますが、漏れ電流が発生するとアースに電気が流れ、「漏れ電流」が発生します。
「漏れ電流」が発生すると、漏電ブレーカーで行きと帰りの電流の大きさに差が生じます。
アースが取り付けられていない状態で「漏れ電流」が発生した場合、漏れ電流の流れ道がないため、ほぼ0Aを示します。
この場合、漏電ブレーカーは作動せず、触れた瞬間に感電の危険性があります。
「漏電」とは?
本来流れてはいけない所に電気が流れてしまうことを意味する言葉です。
「漏電」によって人体に電気が流れると、感電の危険があります。
感電は人体に30mA以上の電流が流れると命に危険を及ぼします。
およそ5mA程度なら痛みを感じる程度ですが、100mA程度を超えると重大な問題となります。
「漏電」による感電を防ぐためには、漏電ブレーカーとアース線(緑色の一色か、緑と黄色の二色)の取り付けが必要です。
また、「漏電」すると、コンセントに付着したホコリに湿気を含み、そのホコリに火花が発生するトラッキング現象が起こります。
この火花によってホコリが燃え始め、壁に燃え広がり火災の原因となります。
トラッキング現象は漏電ブレーカーでは防げませんが、それを防ぐコンセントが販売されています。
「漏れ電流」と「漏電」の違い
「漏れ電流」と「漏電」の違いを、分かりやすく解説します。
「漏れ電流」は、コンセントから来た電気がコンセントへ戻らず、漏電しアースに流れることです。
「漏れ電流」が発生すると、漏電ブレーカーで行きと帰りの電流の大きさに差ができます。
漏れ電流が発生した分だけ行きの電流が大きくなり、その差で漏電ブレーカーが落ちます。
その一方で、「漏電」は、本来流れてはいけない所に電気が流れてしまうことです。
人体に電気が流れる感電や、トラッキング現象によって起こる火災などが発生します。
「漏電」による感電は、漏電ブレーカーとアース線取り付けで防げます。
漏電ブレーカーは家庭の分電盤に必ず付いており、漏電した電流が30mAを超えると電気を止めます。
まとめ
「漏れ電流」と「漏電」は異なる概念であり、適切な対策を講じることで安全性を確保できることでしょう。