「気絶」と「てんかん」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「気絶」と「てんかん」の違いとは?二語の違い

この記事では、「気絶」「てんかん」の違いを分かりやすく説明していきます。

「気絶」とは?

「気絶」【きぜつ】とは、急に短い時間で意識を失う現象のことです。

漢字の「気」は意識を、「絶」は途切れることを意味しており、「気絶」という用語は漢字が表す通り、意識が途切れる様子を表しています。

「失神」【しっしん】とも呼ばれます。

「気絶」は、一時的に脳の血流が滞り、脳内の酸素が不足するために起こる発作です。

原則として、意識を失っている時間は短く、意識が回復した後は何事もなかったように症状がなくなる発作を指します。

「気絶」の原因はさまざまですが、急に血圧が低下した時や立ち上がったりした時に脳の血流が一時的に滞る「脳貧血」が多くなっています。

また、ストレスやショックによって迷走神経が刺激された時に「気絶」をすることもあります。

「気絶」をした時は意識を失って倒れたり運転中に意識を失って事故を起こしたりする可能性があるので、注意が必要です。

「てんかん」とは?

「てんかん」は、脳の神経細胞の機能が乱れることで発作が起こる脳の病気です。

原因、種類はさまざまで、大きく分けると特に原因が見当たらない「特発性てんかん」と疾患や脳に受けた障害が原因で起こる「症候性てんかん」があります。

私たちの脳は脳の神経細胞(ニューロン)が規則正しく電気信号を伝達することでスムーズに機能することができています。

しかし、なんらかのきっかけでニューロンが興奮して電気信号のリズムが乱れると、運動機能の障害、意識の喪失、知覚の異常といった症状を伴う発作が起こります。

発作に伴い、体が硬直する、意識がもうろうとする、倒れる、筋肉がピクッとうごくなどの症状がみられますが、症状、発作の時間は人によってもさまざまです。

発作は突然起こりますが短時間で自然に終わり、患者さんは薬物療法、規則正しい生活によって病気をコントロールすることが必要となります。

「気絶」と「てんかん」の違い

「気絶」「てんかん」の違いを分かりやすく解説します。

「気絶」「てんかん」は、急に意識を失う発作であるところが似ていますが、原因、発作の起こるメカニズム、症状が異なります。

「気絶」は一時的に脳内の血流が滞るために意識がなくなり、短時間で回復します。

意識がなくなる以外の大きな症状はありません。

「てんかん」は脳の神経細胞のはたらきが急に乱れるために起こり、体が硬直する、意識がもうろうとする、倒れるなど、さまざまな症状がみられます。

「気絶」自体は病気ではないので、それ自体は特に治療の対象にはなりませんが、「てんかん」は薬物療法などによる病気のコントロールが必要となります。

まとめ

「気絶」「てんかん」は、どちらも気を失って倒れる発作という印象を持たれがちです。

ただし、これらは原因、発作の起こるメカニズム、症状などの特徴が異なっています。