「二律背反」と「パラドックス」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

この記事では、「二律背反」「パラドックス」の違いを分かりやすく説明していきます。

「二律背反」とは?

「二律背反」「にりつはいはん」と読みます。

「二律背反」は、「哲学で、相互に矛盾する二つの命題が同等の妥当性をもって主張されること」という意味があります。

例えば会社内で、2つのルールがある場合、どちらのルールも妥当性があるけれど、実際には2つのルールの両立が難しいような状態があります。

「残業をしない」というルールと、「仕事のクオリティを上げる」というルールが、両立しにくい場合は、「残業せずにクオリティを上げるのは、二律背反だ」などという文章にできます。

「パラドックス」とは?

「パラドックス」“paradox”と英語表記します。

「パラドックス」は、「一見、真理にそむいているようにみえて、実は一面の真理を言い表している表現のこと」という意味があります。

例えば、「急がば回れ」がそうで、急いで目的地に着くために、遠回りをするのは間違っているようで、間違っていないという表現となります。

また、「パラドックス」には、「ある命題から正しい推論によって導き出されているようにみえながら、結論で矛盾をはらむ命題のこと」という意味があります。

「二律背反」と「パラドックス」の違い

「二律背反」「パラドックス」の違いを、分かりやすく解説します。

「二律背反」は、「哲学で、相互に矛盾する二つの命題が同等の妥当性をもって主張されること」という意味があります。

一方の「パラドックス」は、「一見、真理にそむいているようにみえて、実は一面の真理を言い表している表現のこと」という意味があります。

「二律背反」は、矛盾する2つの命題が同時に存在している状況を指す言葉なのに対して、「パラドックス」は、間違っているようで真実という命題や、真実のように見えて矛盾をはらんでいる命題を意味するという違いがあります。

「二律背反」の例文

・ 『会社は、二律背反な状況になりやすい』
・ 『自分の心の中に、二律背反となるテーマがある』

「パラドックス」の例文

・ 『この世は単純ではなく、パラドックスだらけだ』
・ 『有名なパラドックスの例は、屁理屈のように思える』

まとめ

「二律背反」「パラドックス」の違いについて見てきました。

2つの言葉の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるのではないでしょうか。