この記事では、「野犬」と「狼」の違いを分かりやすく説明していきます。
「野犬」とは?
野犬とは、飼い主のいない犬のことをいいます。
ペットとして飼われていたものの飼い主から捨てられてしまったり、迷子などで飼い主を失ったりして野生化した犬やそういった犬が自然繁殖して生まれた犬を指しています。
野良犬と呼ばれることもあります。
ただし、ゴミを漁ったり人からエサをもらったりして人間社会に依存している犬を野良犬と呼び、自分で狩りをするなど野生化している犬を野犬として区別する場合もあります。
「狼」とは?
狼とはイヌ科に属する哺乳動物で、犬の祖先といわれています。
イヌ科の中では最大の動物で、ユーラシア大陸や北アメリカに分布します。
狼は肉食性で、シカやイノシシ、ウサギ、ヤギ、げっ歯類などを狩ってエサとしています。
ツンドラオオカミやアラビアオオカミ、インドオオカミ、イタリアオオカミなど色々な種類があります。
日本にはニホンオオカミとエゾオオカミがかつて分布していましたが、現在は絶滅したと考えられています。
「野犬」と「狼」の違い
野犬も狼もイヌ科に属する動物です。
犬の祖先は狼で、家畜化された狼から犬が誕生したと考えられています。
犬が何らかの理由で飼い主を失い野生化したのが野犬になります。
野犬と狼では、体の作りが違っています。
狼は獲物を狩るため犬よりも歯が丈夫であごも発達しています。
獲物を追いかけるために持久力も備わっており、速いスピードで走り続けられる骨格です。
野犬には野生で生活していて獲物を狩ったりもしますが、犬なので狼のように野生に適した体にはなっていません。
日本の野犬の多くは、飼い主から飼育放棄された犬になります。
まとめ
野犬と狼は、同じイヌ科ですが違う種類の動物です。
犬の祖先が狼で、狼が家畜化されて生まれたのが犬になります。
犬が飼い主を失って野生化したのが野犬で、野生で獲物を狩るのに適した体になっているのは狼の方です。