「秋鮭」と「紅鮭」はいずれも食物に関する言葉ですが、細かな意味が異なるため注意が必要です。
この記事では、「秋鮭」と「紅鮭」の違いを分かりやすく説明していきます。
「秋鮭」とは?
「秋鮭」は「あきさけ」或いは「あきざけ」と読む言葉で、「秋の季節に、産卵のため川に戻る前に沿岸で漁獲されるサケ」を意味します。
「サケ」は「サケ目サケ科に属する海水魚」のことで、「川で生まれ、幼魚の頃に海に下って回遊し、成長するとその個体が生まれた川へ戻って産卵する」性質を持っています。
「紅鮭」とは?
「べにざけ」と読む「紅鮭」は、「サケ目サケ科に分類される魚の一種」を意味します。
「紅」には「鮮やかな赤色」という意味があり、サケ類の中で身の色の赤味が最も濃いことが名前の由来になったとされています。
「秋鮭」と「紅鮭」の違い
「秋鮭」も「紅鮭」も「サケ目サケ科に分類される海水魚」という意味を持つ点は共通していますが、次のような違いがあります。
「秋鮭」は「9〜11月頃に、産卵のため再び川に戻る前に漁獲されるサケ」を意味します。
日本の場合、「秋鮭」として漁獲されるサケは「白鮭」が多く、東北や北海道沿岸などで水揚げされています。
身が橙色なのが特徴で、脂身や栄養が卵のために使用されていることから脂分が少なくさっぱりとした味わいをしています。
ムニエルやフライ、炊き込みご飯、ちゃんちゃん焼きといったメニューに適しています。
また、白子やイクラとして食される卵も同じ時期が旬とされています。
一方、「紅鮭」は「サケの一種で、他のサケに比べて身の色の赤みが濃いもの」を意味します。
カナダやロシアで漁獲されることが多く、日本における漁獲量は少ないサケです。
ほどよい脂のりと強い旨みがあるのが特徴で、鍋やマリネなどのほか、スモークサーモンに加工されることもあります。
まとめ
「秋鮭」は「秋に川に戻る直前に沿岸で漁獲される白鮭」を示し、「紅鮭」は「サケの一種で、サケの中で身の赤みが最も濃いもの」を示します。
双方の産地や調理方法などにも目を通しておきましょう。
ぜひ魚についての言葉を知る参考にしてください。